暮らし「悪くなった」4割と大幅増 神奈川県民ニーズ調査 コロナの影響が反映か

神奈川県庁

 県が13日に発表した2020年度県民ニーズ調査(基本調査)結果によると、暮らし向きが「悪くなった」との回答が約4割に上り、前年度を大幅に上回った。新型コロナウイルスの感染拡大の影響が反映したとみられる。

 調査は7~8月、18歳以上の3千人を対象に実施し、1576人(52.5%)から回答があった。

 現在の生活全般について尋ねたところ、「大変満足」と「どちらかといえば満足」の合計は53.6%で前年度に比べ2.1ポイント減少した。一方、「大変不満」と「どちらかといえば不満」の合計は18.7%(1.2ポイント増)だった。

 前年度と比べた暮らし向きは「よくなった」と「少しよくなった」が計9.3%(2.1ポイント減)。「悪くなった」「少し悪くなった」の合計は37.8%(9.9ポイント増)だった。悪化した理由(複数回答)は、「賃金などの収入が減った」が52.0%で最も多かった。

 県行政への要望(複数回答)では、防災対策(53.3%)、治安対策(47.1%)、医療体制の整備(42.3%)と順位は前年度と変わらなかったが、医療体制の整備を求める回答が9.3ポイント増加した。

 県情報公開広聴課は「例年は急激な変化が見られないため、新型コロナの影響が反映したと思われる」と分析。結果は各種計画の策定などで参考にするという。

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