追い詰められたアストロズ 3連敗から4連勝は過去に1度だけ

アストロズは日本時間10月14日にサンディエゴのペトコ・パークで行われたレイズ戦に2対5で敗れ、リーグ優勝決定シリーズは0勝3敗となった。あと1つでも負ければ敗退決定という絶体絶命の状況に追い込まれたが、ここから巻き返して2年連続(直近4年間で3度目)となるワールドシリーズ進出を成し遂げることはできるのだろうか。

メジャーリーグ公式サイトでレイズの番記者を務めるフアン・トリビオによると、ポストシーズンの4勝先取制・最大7試合のシリーズで一方のチームが3勝0敗となったケースは過去に38度あるという。そのうち、3連敗からスタートしたチームが4連勝で逆転したケースは2004年アメリカン・リーグ優勝決定シリーズのレッドソックスだけ(対ヤンキース)。3勝0敗となったチームは実に97.4%という高確率でそのシリーズを制しているのだ。

しかも、過去38度のうち30度はスイープでシリーズが終了している。第5戦で終了したシリーズが5度、第6戦で終了したシリーズが2度、そして第7戦で終了したシリーズは前述の1度だけ(2004年レッドソックス)だ。過去のデータを見る限り、レイズが明日の第4戦に勝利してスイープでシリーズを終わらせる可能性が極めて高く、アストロズがここから4連勝してリーグ優勝するのは奇跡的な確率ということになる。

運命の第4戦の先発投手はザック・グレインキー(アストロズ)とタイラー・グラスナウ(レイズ)。勝てばリーグ優勝のレイズは、勝機があると見るやディエゴ・カスティーヨ、ピート・フェアバンクス、ニック・アンダーソンといった勝ちパターンのリリーバーを次々に投入してくることだろう。アストロズは3試合連続で2ケタ残塁を記録しており、勝負どころでしっかりランナーを還せるかどうかがポイントとなりそうだ。

もちろん、勝つためにはレイズに得点を与えないことも重要だ。ブルペン勝負の展開では分が悪いだけに、チームの運命はグレインキーのピッチングに懸かっていると言っても過言ではない。メジャー通算208勝の実績を誇る36歳のベテラン右腕はチームに勝利をもたらすことができるだろうか。

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