新星・アロサレーナ ジーターの新人PS記録まであと3安打

彗星の如く現れたニュースター、ランディ・アロサレーナ(レイズ)の勢いが衰える気配を見せない。日本時間10月15日のリーグ優勝決定シリーズ第4戦、レイズはアストロズに2対4で敗れたものの、アロサレーナは2点ビハインドの4回表に試合を振り出しに戻す2ラン本塁打。アストロズ先発のザック・グレインキーが投じたカーブを捉えた見事な一発だった。ポストシーズン全11試合に出場して43打数19安打、打率.442、5本塁打、7打点、OPS1.396と絶好調だ。

アロサレーナはグレインキーから放った一発を「シリーズを通してアストロズは僕にたくさんの変化球を投げてきている。カウントが3-1になって、それまでにたくさんの変化球を見ていたから上手く対応できたよ」と振り返った。この一発が今年のポストシーズンで5本目の本塁打となり、過去に新人でこれを上回る記録を残したのは6本塁打を放ったエバン・ロンゴリア(2008年レイズ・現ジャイアンツ)だけ。2008年にリーグ優勝したレイズを新人ロンゴリアが牽引したように、アロサレーナも打線を引っ張っている。

また、この一発が今年のポストシーズンで19本目のヒットとなり、これは新人では歴代4位の記録。アロサレーナを上回っているのは1996年ヤンキースのデレク・ジーター(22安打)、2017年アストロズのユリ・グリエル(21安打)、1995年ブレーブスのチッパー・ジョーンズ(20安打)だけであり、アロサレーナはあと3安打でジーターに並び、あと4安打で新記録を樹立することになる。

長打9本は2008年のロンゴリアとB・J・アップトンに並ぶ球団タイ記録であり、5本塁打はすでに2015年ロイヤルズのケンドリス・モラレス、1988年アスレチックスのホゼ・カンセコ、1975年レッズのトニー・ペレスを上回ってキューバ出身選手による最多記録となっている。まさに記録づくめの大活躍だ。

「記録のことは気にしないようにしている。でもインターネットが普及して、みんながそれを使っているから、多くの人が記録に気付いてしまうんだ」とアロサレーナ。「正直に言って、そうした外部の盛り上がりは気にしていないし、自分がコントロールできることだけに集中しているよ」と語る男の快進撃はまだまだ続きそうだ。

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