美空さんの歌声を令和に届けたい 18日フィルムコンサート

いまも多くの人に愛されている美空ひばりさん(ひばりプロダクション提供)

 童謡歌手として50年超のキャリアを持つ大庭照子さん(81)=横浜市港北区=が18日、同市磯子区出身の歌手・美空ひばりさんの歌を令和に伝える「美空ひばりフィルムコンサート」を都内で開く。コロナ禍の今、大庭さんは「戦後、美空さんの歌声が人々の希望になったように、心を支える本物の歌を届けたい」と話している。

 大庭さんは美空さんと同年代で「子どもの頃から、ひばりさんの歌声に力をもらってきた」といい、死去の翌年に追悼公演を開催。自ら歌うことで美空さんの表現力の素晴らしさを実感し、歌に込められた思いをつないできた。「昨年はAI(人工知能)技術で現代によみがえるなど、亡くなってからも進化を続ける唯一無二の存在」と美空さんの功績をたたえる。

 第一部では「NHK紅白歌合戦」で「AI美空ひばり」が披露した新曲「あれから」を解説。合唱団「音羽ゆりかご会」の一員として、幼少期に共演した日本童謡学会理事長の海沼実さんが出演し、秘話を披露する。第二部では、横浜・杉田劇場などで歌声を響かせた美空さんの子ども時代に始まり、亡くなる1年前に開催した不死鳥コンサートなどをまとめた約70分のフィルムを上映する。

 会場は「めぐろパーシモンホール」(東京都目黒区)で開演午後1時。全席自由で3500円。問い合わせはNPO法人日本国際童謡館電話045(562)1950。

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