Uber、韓国の通信大手SKテレコムとモビリティ事業の合弁会社を設立

韓国の通信大手であるSKテレコムが16日、Uberとの合弁会社設立を発表した。この合弁会社はモビリティに特化した事業を展開する方針だ。

SKテレコムは韓国最大の携帯電話事業者で、2002年から地図サービス「Tマップ」を開始。AIサービスのNugu(ヌグ)をベースにナビゲーションサービスを提供している。このほかにも、Tマップをベースとした公共交通機関情報、タクシー配車、駐車場などのサービス提供も行っている。SKテレコムによると、Tマップの月間アクティブユーザー数(MAU)は約1,300万人に上る。

今回発表となった合弁会社は、T Map Mobility(Tマップモビリティ)という名称になった。Tマップが提供している全てのサービスは、このTマップモビリティで継続する予定。UberはこのTマップモビリティに1億ドル以上を投資。さらにUberはSKテレコムと戦略的パートナーシップのために約5,000万ドルを投資し、総額投資規模は1億5,000万ドル以上となる見込みだ。

Tマップモビリティは、プラットフォームビジネス、Tマップオートサービス、オンデマンドモビリティサービス、オールインワンのMaaSの4つを主要ビジネスに掲げる。プラットフォームビジネスは駐車場、広告、使用量ベースの保険などが含まれている。オートサービスには、インフォテイメントや車内決済。オンデマンドモビリティサービスは、タクシー配車や指定ドライバーサービスを予定している。

また、Tマップモビリティは、自社の技術・サービスを、VTOL(空飛ぶクルマ)を含めた高度技術に3つの活用方法も提示している。1つ目が最適ルートを提供する5G、AI、Tマップ機能。2つ目が高所の地理的特徴を可視化する3次元HDマッピング。3つ目がVTOL航空機用の航空交通管制システムだ。

なお、この合弁会社は取締役会で既に決定済み。臨時株主総会を11月26日行い、総会で承認された場合は12月29日に分社化する予定だ。

(出典:SKテレコム Webサイトより)

© 株式会社自動車新聞社