消防「肌に異常」活動中断 旭化成工場火災、鎮火めど立たず

黒煙が吹き出す旭化成マイクロシステムの建物=21日午前10時6分、延岡市中川原町5丁目

 延岡市中川原町5丁目の旭化成の関連会社「旭化成マイクロシステム」延岡事業所で20日午後に発生した火災は、消防隊員が肌の異常を訴え消火活動が一時中断するなど難航し、発生から30時間以上が経過した22日午前0時現在も鎮火のめどは立っていない。はしご車や化学消防車など約10台が出動し、約40人態勢で消火活動が続けられている。けが人はいない。
 旭化成延岡支社は21日、異臭の原因が、工場内電気ケーブルの被覆などに使われる塩化ビニールが燃えて発生する塩化水素と推定されると発表。周辺5カ所で調査したところ、人体に影響を与える濃度ではないという。建物内には高密度集積回路(LSI)の製造に用いる可燃性物質が少量置かれており、小規模の爆発が生じる可能性はあるが、建物の外部に影響を及ぼす危険性はないとしている。

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