【シニアに人気の趣味 登山編】第17章 雲の間から御来光、神秘の尾瀬沼へ 

シニア世代に人気のスポーツといえば、「登山・ハイキング」が今や定番です。
〝普段行っているスポーツ〟のランキングによると、60~74歳ではなんと第2位、75歳以上でも第3位につけています。
(出典は総務省。なお、第1位はウォーキング)

さて、登山家・滝澤 圭一郎が綴る「シリーズ 山と共に」。今号は、「夏が来れば思い出す~はるかな尾瀬」への旅の風景をお届けしたいと思います。

【シリーズ 山と共に】<第17章> 雲のすき間から降りそそぐ御来光、神秘の尾瀬沼へ

写真・文/登山家 滝澤 圭一郎

1975年、長野県上田市に生まれる。毎月、全国の山々に挑んでいる。月に100キロ以上走り込み、トレーニングを欠かさない。マラソンランナーでもある。㈱イチイ 秋葉原店・巣鴨店店長としても多忙な日々を送る。

新宿を発ち、人生初の「尾瀬」へ

先月末、今さらながら人生初の「尾瀬」へ行ってきました。
ついにというか、やっとというか…。

一言でいえば、「素晴らしい大自然」でした。

尾瀬は、福島・新潟・群馬の3県にまたがる盆地状の高原。
山に登らなくても、歩くだけで十分に楽しめる場所です。

今回のスケジュールは次の通り。

1日目:22:30バスタ新宿を出発(深夜バス)⇒翌朝4:00登山口の大清水に到着
2日目:5:00大清水⇒7:00尾瀬沼⇒見晴キャンプ場⇒燧ヶ岳⇒見晴キャンプ場(テント泊)
3日目:見晴キャンプ場⇒至仏山⇒鳩待峠⇒バスと新幹線で帰路へ

では、写真とともに、雄大な高原への旅に皆様をご案内いたしましょう。

大自然に溶け込むキャンプ場の小屋群

朝7時、尾瀬沼の神秘的なシーン

早朝、いよいよ登山をスタート! 元気よく登山口の大清水を出発しました。

2時間ほど登った朝7時ごろ、目の前に現れたのは息をのむような神秘的な風景。
尾瀬のハイライトの一つ、尾瀬沼です。

この日は朝もやの中、雲のすき間から日の光が降りそそぐ、尾瀬沼の幻想的なシーンと出合えました。

キャンプ場近くの小屋群、とてもきれいな場所

2日目に宿泊した見晴キャンプ場の近くの小屋群です。

建物のデザインが統一され、周囲の自然に溶け込むかのような小屋たち。
とてもきれいな場所でした。

こんな素敵なキャンプ場は、あまり見たことがありません。

振り返ると、小屋群の背後に燧ケ岳の雄姿。3日目はここから出発!

宿泊したキャンプ場を出発し、しばらく歩いた後、うしろを振り返って撮影した1枚。

お世話になったキャンプ場の背後には、前日に登頂した燧ケ岳(ひうちがたけ)が悠然と立っていました。
そんな燧ケ岳に別れを告げ、3日目はここからスタートです!

尾瀬ヶ原のかなたに悠然と立つ、東北の最高峰!

木道一直線!はるか向こうに見えるのが至仏山

早朝にキャンプ場を出ると、木道(もくどう)がどこまでも一直線に続いていました。

はるか向こうに見えるのが至仏山(しぶつさん)。
この山をめざして、木道を2時間半ほど歩き続けました。

至仏山まであと少し

「尾瀬ヶ原」の東西6キロ、南北2キロにわたって広がる湿原のなかを歩きました。

めざす至仏山へあと少しのところまで来ています。

至仏山から尾瀬ヶ原を眺める。前方に燧ケ岳もばっちり見えた!

至仏山のほぼ頂上付近から、尾瀬ヶ原の広大な草原を眺めることができました。

草原の向こうには、燧ケ岳がドーンと構えています。
燧ケ岳(標高2,356m)は東北地方の最高峰で、至仏山より100mほど高い山です。

山登りは不要!高原の木道を悠々と歩く老若男女たち

尾瀬はとても良いところでした。

歩きやすく整備された木道で、広大な湿原をゆうゆうと気持ちよく歩くことができます。
都市部からもアクセスしやすく、手軽に大自然が満喫できるスポット。
山登りが苦手な方は、高原のなかを歩くだけでいいんです!

尾瀬がなぜ、老若男女から愛されるのか―そのゆえんと魅力のほどが、よく分かった山旅でした。

<つづく>

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