アリアナ・グランデ新曲「positions」を公開。MVでは女性大統領に

photo by Dave Meyers

アリアナ・グランデ(Ariana Grande)が新曲「positions」を2020年10月23日に発売し、米iTunesでは配信後1時間たたないうちに総合1位を獲得した。また、ミュージック・ビデオも同時に公開となり、ビデオではアリアナがホワイトハウスに大統領になった姿が描かれている。

約3分間のミュージック・ビデオの冒頭は、米ホワイトハウスの外観から始まる。建物内で議員たちがテーブルを囲み会議を行っているシーンから始まり、夜になるとキッチンで料理をしたり、ベッドでくつろぐといったシーンに切り替わる。

日中は、女性大統領としての重大な役務を抱え多忙な一日を過ごした後、夜は一人の女性としてのプライベートな時間を描いているこのビデオは、“今の時代を生きる女性の在るべき姿”を映し出しているのであろう。フェミニストとしても知られているアリアナ・グランデが、“立ち位置”を意味する「positions」という楽曲を通して、“いち女性としての社会的立ち位置”の確立の重要性や、ビデオのシーンが公私で切り替わる度に映像が“逆さ”になることから、“男性と女性の不均衡の逆転”や“アメリカや世界に根強く残る性差別の逆転”が表現されている。

政治にも強い関心を持ち、“若者こそが、選挙権を通して意思表示をすることの重要性”を日々自身のSNSやライヴ会場などで訴え続けているアリアナ。11月3日に行われる米・大統領選挙まで残り2週間を切った今、この楽曲、そしてビデオを公開したことには大きな意味がありそうだ。また、ミュージック・ビデオにはいまだに一人も女性の米大統領が出ていないことについてのメッセージが込められているのだと思われる。一方で、ミュージック・ビデオにはアリアナが愛する実の母(ジョアン・グランデ)も登場している。

アリアナは10月15日に発信した「今月中にニュー・アルバムをみんなに届けるのが待ち遠しい」というツイートは、約36万リツイートと120万のいいねを獲得。海外の企業やアーティストらもリプライを送るなど、この日SNS上で大きな話題となっている。


アリアナ・グランデ「positions」
2020年10月23日配信

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