鎌倉 報国寺の見どころは?竹林に囲まれて優雅に抹茶を堪能しよう♡

報国寺は「竹の寺」と言われるお寺です。庭に入ると辺り一面…竹!竹!竹!すごいんです。

本当に見事な竹林です。そんな報国寺ですが、竹として有名な分、歴史などはあまり知られていないような気がします。

というのも、私自身が初めて報国寺に行ったのは学生のときでしたが、「わぁ~竹きれい!」って思って帰ってきました。もったいない…。

報国寺には、歴史があり、見どころを知っていればより一層楽しむことができる場所です。この記事では、そんな歴史や見どころをお伝えします(^^)

報国寺に来たら、ここをチェック!

  • ミシュランにも選ばれた圧巻の竹林
  • 鎌倉公方終焉の地
  • 竹の庭で抹茶を頂こう

 

報国寺の歴史を知ろう〜足利のたちの終焉の地〜

建設当時のお話

報国寺の宗派は臨済宗建長寺派で、建てられたのは鎌倉幕府滅亡の1年後、1334年です。

創建したのは足利家時で、上杉重兼も建設に関わっていると言われています。足利氏と関係の深いお寺なんですよ。

足利家時は報国寺殿と呼ばれていました。足利家時が造ったお寺なので、そこから報国寺という名前が付けられたわけです。

報国寺の最初の住職である仏乗禅師が、修行のために報国寺に建てたのが休耕庵です。休耕庵の跡地に竹を植えたところ、こんなにもきれいな竹林になりました。

なので、当時の休耕庵と現在の茶席の休耕庵は別物です。

昔はめっちゃ広かった

「相模国風土記稿」に報国寺について当時の様子が書かれています。

「東西凡そ四・五町、南北十七・八町許りにして坤方の絹張山も境内に属せり」

一町が大体中学校のグラウンドくらいの大きさです。それが、東西に4~5個、南北に17~18個。書かれている絹張山というのは、現在の衣張山です。その衣張山までが境内だったということが書かれています。

とっても広いですね!この広い境内を誰が造ったかということに関しては、様々な説があります。足利家時が創建して、上杉重兼が拡張工事を行ったとか…。実は上杉重兼が創建したとか。

こういった謎めいた部分があって、その想像ができるのは歴史の楽しいところですよね。

足利氏との関係

足利氏というと室町幕府のイメージですが、創建した頃はまだ室町幕府は始まっていません。室町幕府の初代将軍は足利尊氏です。尊氏は聞いたことのある方が多いんじゃないでしょうか?足利家時の孫が尊氏です。

初代将軍足利尊氏は息子に関東を収めてもらおうと、初代鎌倉公方に任命しました。これが鎌倉公方の始まりです。

鎌倉公方持氏は将軍義教に敗れる

時は流れ…4代目鎌倉公方持氏と幕府将軍の義教が対立、1438年の永享の乱が起こりました。鎌倉公方持氏は将軍義教に敗れ、永安寺で自刃。持氏の嫡子義久は報国寺で自刃しました。当時義久はわずか10歳だったそうです。悲しい…。

難しい話だったので簡単に言うと、

室町幕府のとき、鎌倉治めていた足利さんたちの終焉の地というわけです!

近代の報国寺

報国寺の美しさに惚れた方の中には、報国寺の近くに住まいを持つ人もいました。小説家である川端康成と林房雄です。

川端康成は知っている方も多いでしょう。「伊豆の踊子」や「雪国」の作者です。林房雄は申し訳ないことに私も知らなかったのですが、川端康成や三島由紀夫ととても仲が良かったようです。

元々は林房雄が報国寺の近くに住んでいたのですが、川端康成を誘って隣人になりました。仲良し!川端康成は報国寺含む周辺の環境から得たインスピレーションで「山の音」という小説を書きました。

このように、報国寺には魅力が詰まっているんですね。次からは報国寺の魅力についてお伝えします。

報国寺の見どころ

美しい竹林

竹林が本当に素晴らしい報国寺。なんと、ミシュラングリーンガイドの三ツ星を得ているほどです。ちなみに、三ツ星というのは、わざわざ旅行してまで行く価値があるいう意味です。

日本ではミシュラングリーンガイドを利用している方は多くないですが、外国人の観光客の中にはこのガイドを参考に報国寺に行く方もいるんですよ。

さて、報国寺の竹は孟宗竹という種類で、現在は2000本以上もあります。報国寺の塔頭の1つである休耕庵に竹を植えたところ、ここまで広がったと言われています。

謎の洞窟は、足利家時と義久のお墓

竹林を抜けると見えてくるのが、謎の洞窟です。この洞窟にはたくさんの塔のようなものがっています。美しくも寂しい感じ。なんだか…お墓みたい。

そうなんです。これはお墓なんです!

報国寺を創建した足利家時と、永享の乱で敗れた鎌倉公方足利持氏の嫡子義久のお墓です。

このお墓は矢倉(やぐら)と言います。この時代の矢倉は鎌倉にしかないので、歴史的に大変貴重なものなんですよ。

今は近付けなくなっていますが、昔はもう少し近くでみることができました。

枯山水が綺麗な庭園

報国寺に入ってすぐの無料のエリアと、有料エリアの寺の近くに枯山水の庭園があります。有料エリアではベンチもあり、ゆったりと座ってお庭を眺めることもできます。

見事な苔

報国寺は境内全体がそんなに日当たりが良くないので、苔がよく生えます。特に夏は苔の緑も濃くなり、灯篭についてる苔と竹が生き生きとしていて綺麗です。

四季で表情の違う報国寺

報国寺は時期によって表情が少しずつ変わります。簡単に紹介するのでぜひ行ったときに、気に留めて欲しいなと思います。

春:本堂の近くに桜の木の優しいピンク
夏:境内の石庭やその周りに生えている、木や苔の緑
秋:紅葉の赤と緑のコントラスト
冬:雪が降ると白と緑が寂しさと美を引き立てる

竹林はさることながら、本当に報国寺の四季は美しいですよ。春夏秋冬全制覇してほしいです。

報国寺のホームページで、ギャラリーとして四季折々の様子を写真と映像で紹介してくれています。観光の時の参考にしてくださいね。

 

抹茶と坐禅で周りと差を付けよう

竹林の中で抹茶を堪能しよう

「報国寺 カフェ」で調べると出てくるのが休耕庵です。これ、報国寺周辺なのかな~と思いきや!報国寺の中にあります。

休耕庵では抹茶を飲むことができます。お茶菓子もついていて、ほっと一息つくことができますよ。報国寺まで歩いた方には、とっても良い休憩場所ですね。

学生の頃、本当に無知だった私はこのお抹茶を抹茶オレのような味だと思っていて、飲んだときにその苦さに驚いたのを覚えています(笑)。

休耕庵のお抹茶をいただくには、券が必要です。拝観受付で竹の庭に入るときに一緒に券を買います。お抹茶の料金は600円。拝観料はプラス300円。抹茶を飲む場合は合計900円必要です。

日曜日は坐禅体験しよう

最初に断わっておきますが、ここはガチなやつです。気軽な気持ちで臨むと結構しんどいのできを付けてくださいね。

内容をサラッと紹介します。

  • いわゆる坐禅
  • 境内を歩く坐禅
  • おかゆ
  • お話を聞く

学生の頃に友人と行きましたが、そんな感じだったと記憶しています。日本人だし一度は経験したいという思いで行きましたね。

作法がいろいろあってけっこう大変だったのですが、終わった後はすっきりしていて良い感じでした♫一緒に行った友人は睡魔との戦いだったようで…前日に早く寝ることをおすすめします(笑)。

日曜坐禅会
開催日:毎週日曜
集合:7:30(遅刻厳禁)
時間:8:00~10:30
場所:迦葉堂(かしょうどう)
服装:なるべくゆったりとした服装

 

報国寺の楽しみ方 まとめ

  • 報国寺は足利家時が建てた
  • 竹林はミシュラングリーンガイド三ツ星評価の美しさ
  • 家時と鎌倉公方の息子義久のお墓がある
  • 抹茶を休耕庵で楽しめる
  • 日曜日にガチの坐禅会に参加できる
  • ベストシーズンは初詣、紫陽花、紅葉の頃

報国寺は個人的に一番好きな場所です。

本当にいつ行っても美しい景色に癒されます。竹の庭だけでなく、境内いたるところに枯山水やお花など見どころがあります。ぜひ、報国寺の観光を楽しんでくださいね(^^)

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