WS第4戦の公式記録が修正 サヨナラの生還は捕手・スミスの失策に

メジャーリーグ機構は日本時間10月26日、レイズが劇的な逆転サヨナラ勝ちを収めたワールドシリーズ第4戦の公式記録の修正を発表し、二者が生還して逆転サヨナラとなった最終プレーにドジャースの捕手ウィル・スミスのエラーを追加した。したがって、第4戦は中堅手クリス・テイラーと捕手スミスの「ダブルエラー」による決着となり、ワールドシリーズ史上初の珍事となった。

レイズの地元紙「タンパベイ・タイムズ」のマーク・トプキン記者によると、公式記録員は「第4戦の最終プレーに2つのエラーがあった。中堅手のテイラーによるものが1つ、もう1つは捕手のスミスによるものだ」として公式記録を修正したという。カージナルスの地元紙「セントルイス・ポスト・ディスパッチ」のデリック・グールド記者によると、一塁走者のランディ・アロサレーナが二塁から三塁へ進塁したプレーがテイラーのエラー、三塁から本塁へ生還したプレーがスミスのエラーとなり、メジャーリーグ公式サイトの試合結果では殊勲打のブレット・フィリップスに1打点、敗戦投手となったケンリー・ジャンセンには失点2と自責点1が記録されている。

「USAトゥデイ」のボブ・ナイチンゲール記者によると、ワールドシリーズの試合が「ダブルエラー」で決着したのは史上初めてのことだという。また、「ESPN」の調査によると、6回以降にリードしたチームが3度変わったのもワールドシリーズ史上初のことだった。第4戦では、6回裏にレイズがブランドン・ラウの3号3ランで逆転(=1度目)したが、7回表にドジャースが代打ジョク・ピーダーソンの2点タイムリーで再逆転(=2度目)に成功。7回裏にレイズがケビン・キアマイアーの2号ソロで同点に追い付いたあと、8回表にドジャースがコリー・シーガーのタイムリーで勝ち越しに成功したものの、9回裏にレイズがフィリップスのタイムリーとドジャースの「ダブルエラー」により劇的な逆転サヨナラ勝ち(=3度目)を収めた。

なお、スミスはメジャー昇格後、ポストシーズンを含めても公式戦でのエラーが1度もなく、メジャーリーガーとしての自身初のエラーが痛恨の逆転サヨナラ負けにつながってしまった。

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