「コロナに負けるな!!」巨大アマビエ 石岡・国府中美術部、収束願い描く

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アマビエの巨大絵画を完成させた石岡市立国府中の美術部員ら=同中体育館

「コロナに負けるな!!」。石岡市立国府中美術部(部員10人)が、学校生活も変えてしまった新型コロナウイルスを克服できるよう、疫病退散の御利益があるといわれる妖怪「アマビエ」の巨大絵画を完成させた。力強いメッセージのほか、アマビエのうろこなどにはコロナ収束への全校生徒の願いが書かれている。作品は校内で展示され、生徒らを見守る。

絵の大きさは縦3.9メートル、横約5.4メートル。アマビエは本来の妖怪の雰囲気を取り去って人魚風に描き、カラフルな色使いで楽しげな海の中を表現。3年生で副部長の阿部清夏(さやか)さん(15)が「コロナ禍でも、明るい気持ちでいられるように」と構図を決めた。

生徒一人一人に願いを書いてもらった紙を、アマビエのうろこやサンゴの幹として張り付けた。「収束したら、近くで友達と話したい」「早く収まって、みんなとたくさんの思い出がつくれますように」など、切実な言葉が並んだ。

絵はさらに、新しい生活様式を啓発。せっけんで手を洗うアマビエと、向かい合う魚がそれぞれマスクをし距離を保っている。部員らもマスクや距離などの新様式を守り、分担・協力しながら、7月から約2カ月かけて描き進めた。

制作は顧問の鈴木武蔵教諭(39)が、子どもたちへのコロナの影響を心配し「力をもらえる作品をつくろう」と提案。同校では休校が長引いたほか、秋の文化祭や11月予定の修学旅行中止といった苦渋の決断があった。3年生で部長の佐子川菜々さん(14)は「どこに怒りをぶつけたらいいか、分からなかった」と吐露する。

完成した絵は現在、同校体育館に展示。金子英信校長(59)は「教員にも力を与えてくれて、感激している」と評価する。佐子川さんは、やるせない気持ちを振り切るように「暗くなっている人が少しでも元気を取り戻してほしい」と、笑顔で話した。