WEC:LMP2クラスにニューカマー登場へ。インターユーロポルが2021年参戦を発表

 ELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズを主戦場としてきたインターユーロポル・コンペティションは2021年、WEC世界耐久選手権へのステップアップを果たし、LMP2カテゴリーにおいてオレカ07・ギブソンを走らせることを発表した。

 ポーランドのチームは現在、ELMSとAsLMSアジアン・ル・マン・シリーズのLMP2およびLMP3クラスでリジェのプロトタイプマシンを走らせているが、このプログラムをさらに拡大させ世界選手権に挑戦する。

 また、インターユーロポルは最近、北米のIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権のプチ・ル・マンにスポット参戦しポディウムフィニッシュを果たしているが、来月行われるセブリング12時間でもふたたびオレカ07を投入してシリーズに復帰する予定だ。

 チームのWEC移行は、2年間のELMSフルタイム参戦を経て行われるもの。インターユーロポルは2021年のWECプログラムに先立ち、12月に新しいオレカのシャシーを購入する予定だ。

 同チームのレギュラードライバーであるヤクブ・スミエコウスキは2019年以降、元DTMドイツ・ツーリングカー選手権ドライバーのエイドアン・タンベイや、元LMP1レーサーのマティアス・ベッシェを含む多くのドライバーとマシンをシェアしてきた。
 
 2021年のキャンペーンに向けてはWEC参戦経験のあるレネ・ビンダーと、マテボス・イサーキャンの2名が新たに起用される模様だ。

 ELMSのLMP3クラスで2度シリーズ2位となり、2018/19年のAsLMSではタイトルを獲得した同チームは、このクラスのプログラムを継続することを明らかにした一方、リジェJS P217で行ってきたLMP2クラスの将来については何もアナウンスしていない。

「私たちはとてもエキサイティングな次のステップを踏み出している」と語るのは、チーム代表を務めるサッシャ・ファスベンダー。

「WECでレースをしてみたいと思っていたのでオレカ07を購入した。クルマは12月にデリバリーされる。新しい挑戦に備えるため、すでにオレカでプチ・ル・マンを戦い、11月には同じマシンでセブリング12時間にも挑戦する予定だ」

「ハードワークになることは承知している。しかしチームは非常にやる気に満ちているんだ。我々は前進し続けマシンを知ることを楽しみにしている」

 インターユーロポルはWECに進出するプログラムの拡大を確認することに加えて、最近IMSAプロトタイプチャレンジの王者となったマット・ベルと、ナビーン・ラオがセブリングでスミエコウスキと合流することを発表した。

 そのスミエコウスキは「プチ・ル・マンではすぐにオレカに慣れることができたし、レースを楽しんでいることが分かった」とコメント。

「もちろん、かなり前に新しいマシンを注文したことは知っていたので、それがすごくモチベーションになったよ」

「2021年は忙しくて大変な年になるだろう。今年直面したほど多くの障害がないことを願っている」

インターユーロポル・コンペティションが2021年のWECに投入するオレカ07・ギブソン
インターユーロポル・コンペティションが2021年のWECに投入するオレカ07・ギブソン

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