中日大野雄は沢村賞へ10勝目、ビシエドが打点王へ打撃2冠…セ週間ベストナインは?

中日・大野雄大(左)とダヤン・ビシエド【写真:荒川祐史】

巨人のリーグV2目前も中日は2週続けて5勝1敗の好成績

新型コロナウイルスの感染拡大により、3か月遅れて開幕した2020年のプロ野球。シーズンも終盤戦に入ってきた。セ・リーグは巨人が優勝マジック4、パ・リーグはソフトバンクが優勝マジック2、それぞれリーグ優勝が目前に迫っている。

そんなプロ野球の10月20日から10月25日までを1週間として、この期間の成績を検証。Full-Count独自週間ベストナインを選出した。今回はセ・リーグの第19週だ。

【セ・リーグ現在の順位表】
→1 巨人 107試合63勝38敗6分 M4
→2 中日 109試合56勝48敗5分 8.5
→3 阪神 108試合52勝50敗6分 3.0
→4 DeNA 109試合51勝53敗5分 2.0
→5 広島 108試合44勝54敗10分 4.0
→6 ヤクルト 107試合38勝61敗8分 6.5

【セ・リーグ第19週】
1 中日 5勝1敗
2 阪神 3勝3敗
2 広島 3勝3敗
4 巨人 2勝3敗1分
4 ヤクルト 2勝3敗1分
5 DeNA 2勝4敗

巨人は2勝3敗1分と負け越したものの、前週終了時点で7だったマジックを4まで減らした。今週序盤でリーグ2連覇が迫ってきている。第18週に続いて好調だったのが中日。2週間で10勝2敗と大きく勝ち越して、3位・阪神と3ゲーム差に広げた。2位だった2012年以来8年ぶりのAクラスがグッと近づいてきている。ラミレス監督の今季限りでの退任が発表されたDeNAはAクラスに入ることができるか。

守護神R・マルティネスの離脱も祖父江、福のリレーでフル回転

【第19週セ週間ベストナイン】
先発 大野雄大(中日)
救援 祖父江大輔(中日)
捕手 木下拓哉(中日)
一塁 ビシエド(中日)
二塁 阿部寿樹(中日)
三塁 該当者なし
遊撃 坂本勇人(巨人)
左翼 福田永将(中日)
中堅 近本光司(阪神)
右翼 オースティン(DeNA)

週間5勝をマークした中日から6選手を選んだ。エース・大野雄は22日のDeNA戦(ナゴヤドーム)で2試合連続完封で10勝目をマーク。連続イニング無失点を45に伸ばし、56年大矢根博富の40回1/3の球団記録を64年ぶりに更新した。プロ野球歴代12位の大偉業だ。巨人・菅野らとの沢村賞争いへアピールする投球を続けている。救援の祖父江は4試合登板して4イニング無失点して1ホールド1セーブ。勝利の方程式「大福丸」を形成する守護神R・マルティネスが21日に抹消となったが、4試合登板して4回1失点だった救援左腕・福と共に勝ちゲームのお決まりのリレーとなっている。

野手ではビシエドが24打数9安打の打率.375と4番の仕事を見せた。リーグトップタイ2本塁打、リーグトップ8打点と週間打撃2冠。今季82打点となり、巨人・岡本に1差をつけリーグ単独トップに立った。二塁の阿部は26安打11安打の打率.423とハイアベレージを記録。下位打線でも木下拓が打率.316(19打数6安打)、リーグ3位の5打点と勝負強さを発揮した。23日に1軍昇格した左翼の福田は10打数5安打の打率.500をマーク。24日のヤクルト戦(神宮)では5号2ランを含む3安打4打点と打線を引っ張る活躍を見せた。

中日以外では巨人・坂本、阪神・近本、DeNA・オースティンの活躍が光った。巨人・坂本は6試合で22打数8安打の打率.364をマーク。通算2000本安打へ11本とした。無安打だった24日の阪神戦でも2四球を選んでおり、残り13試合で記録到達となるか注目が集まる。阪神・近本は6試合のうち3度のマルチ安打を記録。25日の巨人戦(東京ドーム)では17試合ぶりの適時打を記録し、22打数8安打の打率.364と結果を出した。右翼のDeNAオースティンは22打数7安打の打率.318と打撃好調だった。

選出外となったが、DeNA梶谷は期間中に13打数6安打の打率.462、ヤクルト青木も18打数7安打の打率.389と低迷するチームの中で気を吐く活躍を見せた。阪神・原口は22日の広島戦(甲子園)で3号3ランを放つなど3試合連続打点をマーク。代打からの途中出場が多い中で、期間中の6打点はリーグ2位の好成績だった。(Full-Count編集部)

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