カンニング竹山が訴え!原発処理水の海洋放出&履歴書問題

ABEMAが、ニュース番組『ABEMA Prime』を平日夜9時より毎日生放送している。

■原発処理水の海洋放出めぐりカンニング竹山が訴え

カンニング竹山「時間が無いんです。関東の皆さん、自分たちの問題なんだということを分かってください」

10月27日(月)夜9時からの放送では、東京電力福島第一原発に溜まる処理済み汚染水の処分について、政府が海洋放出の月内決定を見送ったニュースを報じた。民主党政権で原発事故担当大臣や環境大臣として対応に当たった細野豪志衆院議員をリモートゲストに迎え、決定が持ち越された背景にある福島第一原発に関連した差別や風評被害の問題などについて議論を展開した。

細野議員は原発処理水を取り巻く現状について、「約1000基あるタンクが全て放射性廃棄物になるという現実は知っておかないといけないし、これらを作業員の方が1日2回チェックして回っていることも知ってほしい。その労力たるや大変なもので、作業中に転落して亡くなった方もいる。こうした現状を考えれば、決断を先延ばしにすることはできないし、私は海洋放出しかないと考えている」と説明。さらに、風評被害の問題に話題が及ぶと、細野議員は「風評被害に苦しんできた福島の人が不安を口にされるのは分かる。しかし福島以外の方々が批判するのは、やはり福島に対する差別だと思う。その意味でも、テレビも含めメディアの責任は極めて重い。不安に思っている方がいることを報じるのはいい。しかし、それだけを報じる事自体が、まさに風評被害の拡大に繋がってしまっている。やはり科学的には決着が付いているということも併せて報じなければならないと思う」と訴えた。

一方で、福島県南相馬出身で中学2年生の時に東日本大震災を経験した、番組進行を務めるテレビ朝日・佐藤ちひろアナウンサーは、「学校などでも放射線の授業が普通に行われていた。地元の人たちから国内はもちろん、国外にも安全性を理解して欲しいという話を聞いたことがある」と当事者の立場から振り返った。

また、震災以降、福島県を度々訪れている番組MCのお笑い芸人・カンニング竹山は、「もう時間がない。もっとみんなで議論しなければいけない。特に関東の皆さんには本当に考えていただきたい。福島第一原発の電気は我々が使っていた。だから、『我々の問題なんだ』ということを分かって」と問題提議。続けて、「日本のメディアは、この問題をやらなさ過ぎだ。福島の野菜や米の問題もそう。一袋一袋、線量を測ってOKだったものしか出荷させていないわけで、言わば“日本で一番安全”なのが福島の農作物。そうだと分かれば、皆さんも納得するが、メディアが伝えないかぎり分からない人が未だにいっぱいいる。極端なことを言えば、福島ではおばちゃんが線量計の数字の意味を知っていたりする。でも福島から一歩出ると、ほとんどの人は知らない。それも福島のメディアは取り上げるのに、中央のメディアが取り上げないからだ。処理水の何たるか、世界の原発では昔から流しているということをちゃんと伝えていけば、風評は減っていくはずだ」と切なる想いを訴えた。

本放送の様子は、現在も「ABEMAビデオ」で配信中。

■履歴書に顔写真や性別、年齢欄は必要?時代に即した新たなフォーマットを考える

カンニング竹山「履歴書問題の奥には、採用の仕方自体を変えていかなればいけないという大前提がある」

番組後半では、差別の温床とも言われている「履歴書の顔写真や性別、年齢欄」などの、表記をなくすことを求める運動が広がっているニュースに注目。顔写真や年齢欄を無くすことを求め、厚生労働省にオンライン署名提出したメンバーの一人である人権ジャーナリストの外川浩子氏をスタジオに迎え、「履歴書や採用活動の在り方」について議論した。

外川氏は、署名活動に参加した経緯について、「今回、色素がないため髪も肌も白くなるアルビノの当事者の矢吹康夫さんと一緒に運動を始めた。性別欄廃止の動きもあったので、ぜひ写真欄も、ということでキャンペーンを立ち上げた。写真で落としているかどうか企業側は明言しないので本当のところは分からないが、少なくとも見た目に症状がある方々は落とされているというのが実感としてあった。面接まで行けば、人となりや能力を見てもらえる機会が与えてもらえることになる。今はその機会すら与えられていない状態」と説明した。

また、番組MCでお笑い芸人のカンニング竹山が「今後履歴書が撤廃されていくとすると、採用する企業としては応募者のどんな情報が必要になってくるのか?」と質問を投げかけると、外川氏は「企業がどういう人材がほしいのかを明確に打ち出せば、例えば『この募集要項だったら、自分の年齢では無理だな』と応募者側も自己判断できる。企業側が適切な情報を開示すれば、写真も性別も年齢欄もなくてもミスマッチなく進む」と持論を語った。議論を通して、カンニング竹山は「今回履歴書の問題を入り口として取り上げたが、その問題の奥には採用の仕方自体を変えていかなればいけないという大前提がある」と抜本的な改革の必要性を訴えた。

本放送の様子は、現在も「ABEMAビデオ」で配信中。

■『ABEMA Prime』 放送概要

放送日時:毎週月~金曜 夜9時~夜11時  ※生放送

放送チャンネル:ABEMA NEWSチャンネル

(C)テレビ朝日

(C)AbemaTV,Inc.

© 株式会社ジェイプレス社