体内ビタミンD簡単に測定 榊富山県立大教授のグループ開発

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■感染症・骨粗しょう症予防に活用

 富山県立大工学部医薬品工学科の榊利之教授の研究グループは、化粧品や健康食品を手掛けるファンケルと共同で、血液や尿に含まれる微量なビタミンD代謝物を高い精度で測定する技術を開発した。ビタミンD不足が簡単に分かり、感染症や骨粗しょう症などの予防に役立つと期待される。1年以内の実用化を目指す。

 ビタミンDが欠乏すると、免疫が低下し、骨がもろくなるリスクが高まることなどが知られている。

 体内のビタミンDの量を見るには、肝臓や腎臓で栄養素に変えられた後のビタミンD代謝物を測定する必要がある。ただ、代謝物は血液や尿の中にごく微量しかなく、これまでは特殊な「質量分析装置」がなければ測定できず、時間もかかっていた。

 研究グループは、代謝物と結合すると反応する「ビタミンD受容体」に着目。この受容体と発光タンパク質を組み合わせた試薬を開発した。試薬を使うと、代謝物があれば発光する仕組みで、簡単かつ短時間で測定できる。新たな測定技術は「ビタミンDバイオセンサー」と名付け、7月に特許を出願した。

 榊教授は「将来的には唾液を調べるだけで体内のビタミンDの過不足状況が分かるようにし、栄養状態の把握、感染症予防などに活用したい」としている。