フォーテリクス、自動車線維持システムの検証パッケージをリリース

イスラエルのスタートアップ企業フォーテリクス(Foretelix)は、レベル3の自動運転で必要とされる自動車線維持システム(Automatic Lane-Keeping System:ALKS)の新しい検証パッケージをリリースすると発表した。日本では、フォーテリクスの代理店であるバーチャルメカニクスが27日発表した。

自動車線維持システムは、国際連合欧州経済委員会(United Nations Economic Commission for Europe:UNECE)の下にある自動車基準調和世界フォーラム(World Forum for Harmonization of Vehicle Regulations)によって、6月に採択された。自動運転のレベル3に関する世界初の拘束力のある国際規制であり、2021年1月に発効予定だ。また、バーチャルメカニクスは、フォーテリクスと7月に日本国内の総販売代理店契約を締結している。

今回リリースするパッケージは、自動車線維持システムの安全規制とコンプライアンスフローの共同デモンストレーションが成功した後の責任感知型安全論(Responsibility-Sensitive Safety:RSS)のサポートが含まれている。責任感知型安全論(RSS)とは、「安全運転」の基準を定型数式化し、事故が起こった際の責任分担の明確化や事故防止に活用するソリューションだ。インテルの子会社であるモービルアイ(Mobileye)が2017年に発表している。

フォーテリクスは最近、すぐに使用できる包括的な検証パッケージを提供する新しいADAS&Highwayソリューションをリリースした。このソリューションは、レベル2の運転支援技術からレベル4の高速道路に焦点を合わせた完全自律型ソリューションまですぐに使用できる。自動車線維持システム規制の初めての商用実装が、このソリューションに含まれる。

モービルアイと行った共同デモンストレーションでは、ALKS検証パッケージが必要な規制シナリオとパラメーターを生成し、RSS制御の車両動作に関する測定可能なメトリックを提供。パッケージはモービルアイのRSSモデルを使用して、テストされた車両が危険な状況を引き起こさず、他の車両によって生じた危険な状況に適切に応答することを実証したという。

フォーテリクスの最高規制責任者兼共同創設者であるジル・アミド(Gil Amid)氏は、「カバレッジドリブン検証アプローチとモービルアイのRSSを組み合わせることで、業界を測定可能な安全性の目標に近づけることができることを示すことができて嬉しく思う」とコメントしている。

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