「地域住民の情熱が主役」 大村で新幹線開業フォーラム

がんばくん、らんばちゃんの新コスチュームもお披露目された開業フォーラム=大村市、シーハットおおむら

 九州新幹線長崎ルートの2022年秋暫定開業を前に、長崎県大村市幸町のシーハットおおむらで10月31日、県主催の「開業フォーラム」があり、参加者が新幹線を生かした町づくりや開業効果などについて考えた。
 暫定開業に向け機運を高めようと初めて開き、約230人が参加。冒頭で中村法道知事は「ただ開業を待つだけでは効果は限られる。行政と住民が力を合わせて盛り上げ、地域活性化につなげてほしい」とあいさつした。
 鹿児島ルート全線開業に合わせ、ご当地グルメの開発やイベントの企画などに取り組んだ指宿市観光協会の中村勝信会長が講演。新幹線が停車する鹿児島中央駅と指宿駅を結ぶ観光列車「指宿のたまて箱」について、沿線の住民らが手旗を振ってもてなす取り組みを紹介し「観光客はもちろん、市民もおもてなしの喜びを感じることができた」と述べた。その上で「地域住民の熱い思いや柔軟な発想が主役。官民が一緒になっておもてなしを磨き上げてほしい」と強調した。
 このほか、園田裕史大村市長も登壇し同市の町づくりについて説明したほか、鉄道ライターの恵知仁さんのトークショーもあった。最後に、県のマスコットキャラクター「がんばくん」「らんばちゃん」が車掌に扮(ふん)するコスチュームが初お披露目された。

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