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長崎県新上五島町荒川郷に建立された天台宗の開祖、最澄の銅像前でこのほど、疫病退散の「祈願祭」が開かれ、参列した地元住民ら約100人が新型コロナウイルス禍の収束を願った。
天台宗九州西教区と「日本遺産山王山の自然と文化を守る会」が共催。式典では僧侶約20人が読経した後、参列者が順に焼香した。
「守る会」の濱﨑健也会長(63)は「新型コロナ禍の中、式典の開催にためらいもあったが、住民の心の安寧も併せ、この土地から疫病退散の願いを込めた」と話した。
最澄の銅像は昨年10月に建立。遣唐使として中国から帰国した最澄が無事を感謝し、仏教を学んだ中国・天台山の守護神「山王神」を同町の山に祭ったという伝承にちなんだ。