サッカーのワールドカップ(W杯)南アフリカ大会日本代表でJ1川崎フロンターレのMF中村憲剛(40)が1日、今季限りで現役を引退すると発表した。18年間のプロ生活をフロンターレ一筋で過ごし、2度のリーグ制覇に貢献するなど国内トップクラブに引き上げた最大の功労者が長いキャリアに幕を下ろす。
中村は同日、動画投稿サイト「YouTube(ユーチューブ)」上で会見し、「39歳の誕生日に、あと1年で終わると決めていた。けがから復帰して、皆さんの前でプレーする姿を見せてから引退したいと思っていた」と語った。咋秋に左膝の大けがを負って長く戦列を離れたが、ことし8月に復帰。40歳の誕生日を迎えた10月31日のFC東京戦で決勝ゴールを挙げていた。
東京都出身で2003年に中央大から当時J2のフロンターレ入り。卓越した戦術眼と正確なキック技術を武器にクラブ躍進の象徴的な存在となり、2017、18年のJ1連覇や19年のYBCルヴァン・カップ優勝に導いた。
16年に当時最年長の36歳でJ1最優秀選手賞(MVP)に輝くなど息の長い活躍を続け、ベストイレブンにも8度選出された。J1通算463試合出場74得点。日本代表には06年に初招集され、10年のW杯南アフリカ大会で日本代表のベスト16進出に貢献した。国際Aマッチ通算68試合出場6得点。