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長崎県五島市下大津町の放射線技師、桑原智徳さん(65)が、家庭菜園でパイナップルの露地栽培に成功した。国内では主に沖縄など温暖な地域で栽培され、県内での露地栽培は難しいとされる。収穫した果実を味わった桑原さんは「自分で育てるとやっぱりおいしい」と笑顔を浮かべた。
佐世保市の九十九島動植物園(森きらら)によると、パイナップルは10度以下の低温が続いたり霜に当たったりすると枯れる場合があるという。
桑原さんは3年前に市販のパイナップルを食べた後、「冠芽(かんが)」と呼ばれる葉っぱが付いた、果実の上の部分を畑に植えた。秋から春先にビニール袋をかけて保温したり、肥料を与えたりして大切に栽培。今年、初めて果実が付いた。
10月29日に収穫。黄色く熟した果実の部分は長さ約15センチ、幅約13センチだった。やや酸味が強かったが、ジューシーで甘さも十分。20年以上、タマネギや白菜などさまざまな野菜を育てている桑原さんは「収穫もいいけど、育てる過程が楽しい。収穫したパイナップルで、また次を育てたい」と話した。