不発弾製の半鐘 地域守り半世紀 日向・黒木さん保管

米軍が投下した不発弾からつくられた半鐘を保存している黒木忠雄さん。戦闘機につり下げる輪が残っている=日向市平岩・籾木地区

 太平洋戦争で米軍が投下した不発弾でつくった半鐘が、日向市平岩・籾木地区の農業黒木忠雄さん(78)方で保管されている。戦後、金属が不足する中で半鐘に生まれ変わった不発弾は、約半世紀にわたり火災や緊急事態を住民たちに知らせてきた。黒木さんは紆余曲折(うよきょくせつ)を経て地区に受け継がれてきた”兵器”を「今後は平和の鐘として伝えていきたい」と話している。

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