「次は100歳」 沖縄市泡瀬で97歳祝うカジマヤー パレードで地域に笑顔

 【沖縄】沖縄市泡瀬の小規模多機能型居宅介護事業所きづきの家の利用者、喜屋武テル子さんのカジマヤー(数え年97歳)のパレードが10月24日、行われた。

 喜屋武テル子さんは、1924(大正13)年10月30日、鹿児島県国分(現霧島市)に生まれた。22歳の時に夫と出会い、沖縄に嫁ぎ、8人の子どもに恵まれた。「ありがとう」が習慣のテル子さんは、出発式から周りの声援に応え、感謝の言葉を一人一人に伝え、笑顔があふれた。

 テル子さんが乗車した車両は、沖縄市泡瀬の七つの橋を渡り、先頭車両からは「はいさい。ぐすーよー。良かる日、勝る日、本日は喜屋武テル子さんのカジマヤーぬ日なとーいびーん。皆さまにこの喜び、この幸せを泡瀬から全地域に広がるよう願い、嘉利(かりー)ちきやびらな」とアナウンスが流れた。沿道からは風車を手にした地域住民から大きな拍手が送られた。

 長男の浩さん(68)は「この日を迎えられてとてもうれしい。母の元気の秘(ひ)訣(けつ)はマイペースで、常に明るいことだ。次は100歳のお祝いをしたい」と長寿を願った。

 きづきの家代表の當真初美さんは「97歳を迎えられることは簡単なことではなく、さまざまな困難を乗り越えてきたテル子さんは本当に素晴らしい。他の利用者もテル子さんの姿が励みになっている」と話した。

 90歳まで自転車に乗っていたテル子さんは、現在も新聞や本も読む。いつもおしゃれな姿が、今日も周りの人々を勇気づけている。

(岸本新通信員)

© 株式会社琉球新報社