元横綱稀勢の里の荒磯親方が「これが幕内の相撲か!」と実感したとき

東海ラジオ『荒磯親方 横綱人生道』(月19:00~19:15)は、第72代横綱・元稀勢の里の荒磯親方が、相撲道で培った人生観、さらに幅広く横綱の人生道を大いに語る番組。10月にスタートした新番組で、10月26日の放送が4回目。毎回、親方の相撲人生を振り返っているが、今回は、初土俵からの話。

まず、初土俵の時の気持ちを聞かれた親方は「いやあ、どーですかねえ」と言った後「ものすごい緊張したと思う」と、緊張したことは覚えているが、どんな心境だったのか、あまりはっきりと記憶にない様子だった。しかし、その後、目覚ましいペースで番付を上げて、17歳9か月で新十両。18歳3か月で新入幕を果たした。

「自分でも早かったと思う」と振り返ったスピード出世については「部屋の稽古場に両関脇(隆乃若・若の里)がいて、ものすごい(厳しい)稽古をつけてもらった。それが出世への近道だった」と話し、強くなっている実感については「自分では、がむしゃら、必死でついていくだけだった。あとで(隆乃若・若の里から)一日一日強くなっていたと聞いたときにはうれしかった」と、先輩への感謝の気持ちとともに明らかにした。

十両に上がれば、個室が与えられ付け人も付く。待遇も随分変わる。そして、相撲も変わる。特に、幕内に上がったときのことについて親方は「対戦相手がどんどん強くなる。これが幕内か!」と、初めて壁を感じたという。ある対戦相手の左の前まわしを取る速さに驚いたそうだ。さらに「大きな違いは、速さと技術力。気が付いたら懐に入られていた」と舌を巻いた経験を話した。

そして、その実感をさらに痛感させられたのが、当時の横綱朝青龍との初顔合わせの取り組み。親方は幕内上位まで番付を上げていたが「土俵下からにらみ続けられて、そこで震えてしまった。気が付いたら、懐に入ってこられて、この時、これが横綱なんだと感じた」とのこと。親方は「強い力士と当たった時、ぞくっと肌で感じるものがある。そのときにはじめて怖さを感じる」と話した。荒磯親方の体験談は、来週以降も続く予定

荒磯親方 横綱人生道

放送局:東海ラジオ

放送日時:毎週月曜 19時00分~19時15分

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