不思議な不思議な 岩田駅【木造駅舎巡礼02】山陽本線41/51

※2020年8月撮影

トップ画像は、JR西日本山陽本線岩田駅。

大畠駅を8時45分に出る山陽本線下り下関行に乗って18分。岩田駅に到着しました。元は島式だった下りホームの内側には柵が設けられています。上りホームの木造駅舎と下りホームの待合室も見えます。

※2020年8月撮影

筆者が降りた下り下関行と上りホームには上り列車。

※2020年8月撮影

下りホームに「開業80周年記念」の石碑と小さな石灯篭。不思議な組み合わせですが。石碑には「昭和五十四年六月十日」と刻まれていました。1979年の建立です。駅の開業は1899年(明治32年)と言うコトになります。

※2020年8月撮影

駅名標。

※2020年8月撮影

上記の石碑にあった様に、岩田駅は1899年(明治32年)山陽鉄道の駅として開業。1906年(明治39年)国有化、1909年(明治42年)線路名称制定で山陽本線の所属駅になるところはこれまでと同じパターン。しかし1934年(昭和9年)現在の岩徳線が岩国駅から櫛ケ浜駅まで開通。こちらが山陽本線となります。線路名称が改定され元の山陽本線は柳井線と改称。山陽本線所属はそのまま柳井線所属になったのでした。しかし山陽本線を複線化する際に長大なトンネルなどのある現在の岩徳線を避けて柳井線と言われた元の山陽本線が再び1944年(昭和19年)山陽本線に戻されます。

1937年(昭和12年)駅舎改築。現行駅舎です。1962年(昭和37年)貨物取扱廃止。1964年(昭和39年)電化。1967年(昭和42年)跨線橋設置。1996年(平成8年)業務委託駅になります。さらに2004年(平成16年)簡易委託駅になり平日のみの窓口営業となりました。現在窓口は、6:50~11:05(木曜日のみ10:40まで)、16:05(同16:40から)~19:10の営業です。

ホームの下を溝呂井川が流れています。手前の石橋がなかなか魅力的。ただし両側が草に覆われているので使われていない様です。

※2020年8月撮影

下りホームから駅舎正面。ここで奇妙なコトに気が付きました。瓦屋根の両側にそのまま瓦葺きではない屋根が延長されているのです。この後もこの点が気になる写真が出てきます。

※2020年8月撮影

跨線橋の方に行って駅舎。やはり瓦屋根の下から延長されている屋根が気になります。建物の壁面は瓦屋根部分だけでは軒が無いことになってしまいそうです。

※2020年8月撮影

跨線橋。軽くない荷物を持って往復運動です。繰り返しますが、最高気温は37.0℃。(泣)

※2020年8月撮影

跨線橋から門司駅方面と木造駅舎。

※2020年8月撮影

これが謎の瓦屋根と庇部分のアップです。不思議でしょ? 普通に考えれば、端まで屋根瓦を敷き並べれば良いだけのコトに見えます。正面から見た写真では、雨樋が瓦屋根の部分までしか無いのです。これが何かのヒント?

※2020年8月撮影

ネットなどで色々調べてはみたのですが、岩田駅舎・屋根の不思議な現状について言及しているものを、今のところは見つけられていません。

跨線橋から門司駅方面です。駅の北側で左にカーブしています。

※2020年8月撮影

こちらは神戸駅側、やはりカーブで駅に入ってきます。

※2020年8月撮影

跨線橋から上りホームに降ります。正面に駅舎。

※2020年8月撮影

駅前広場が見えます。きれいな赤い屋根瓦、正面に見える寄棟の平屋は光警察署大和駐在所です。でも近隣に大和という地名がありません。不思議な不思議な岩田駅。(笑)

※2020年8月撮影

では駅舎を見に行きましょう。

【木造駅舎巡礼02】山陽本線42 に続きます。

(写真・文章/住田至朗)

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