原因調査報告は年明け 轟峡遊歩道崩落事故 長崎県諫早市

ボーリングで採取した地下の地質を確認する委員ら=諫早市役所(同市提供)

 長崎県諫早市高来町の轟(とどろき)峡遊歩道崩落事故の原因を調査する市の諮問機関「令和2年7月豪雨に伴う轟峡法面(のりめん)崩壊等再発防止検討委員会」(委員長=蒋宇静(じゃんいじん)・長崎大大学院教授、5人)が2日、市内で第2回会合を開いた。現地調査に時間を要し、年内に予定していた結果報告は年明けとなる見通し。
 事故は7月25日、轟の滝に向かう遊歩道が崩落し、母子2人が死亡し、1人が重傷を負った。市は9月末から6カ所で地下7~40メートルを掘削し、地下の状態を調べるボーリングを実施。遊歩道のコンクリートの状態や周辺の地形に基づいた雨水の流れ方を調査した。
 第2回検討委は非公開。市によると、委員はボーリングで採取した岩や砂が混在した地質を確認し、今後の調査方針を検討。終了後、市は「委員から崩落原因を裏付けるために必要な調査の指摘を受けている」とし、年度内の結果報告を目指すという。次回は12月25日。

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