離れて、踏んで、奏でて 横浜みなとみらいホール 入り口の床に巨大な楽譜 楽しみながら距離保つデザイン採用

音符の上に立つとピアノの音が出る「SOCIALHARMONY」=横浜市西区、横浜みなとみらいホール入り口

 横浜みなとみらいホール(横浜市西区)の入り口前スペースの床に巨大な楽譜が出現し、道行く人の注目を集めている。音符の上に立つとピアノの音が鳴る仕組みで、2メートル間隔の音符に沿って並ぶことで、楽しみながらソーシャルディスタンス(社会的距離)が保てるデザインになっている。

 「SOCIALHARMONY」と名付けられたこの装置は、市内のデザイン会社「NOSIGNER(ノザイナー)」が設置。音符上に立つ人をセンサーで検知して音が出るといい、順番に音符を踏むことでエリック・サティの「ジムノペディ」が奏でられる。

 人の動きによって音が鳴るタイミングが変わるため、その場限りの「ジムノペディ」の演奏が生まれるほか、数人で同時に和音を奏でて楽しむこともできる。

 同社はデザインを通じた新型コロナウイルス感染症予防の取り組みを展開しており、担当者は「お互いに距離を取る行為を前向きなものにしようと発案した。子どもから大人まで面白く体験してもらえる仕組みになっていると思う」と話している。設置は12月末まで。

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