ドジャース・ベッツ 史上2人目の両リーグMVPなるか

今年2月に大型トレードでレッドソックスからドジャースに加入したムーキー・ベッツは、開幕前に結んだ12年3億6500万ドルという巨額の契約延長に応える活躍を見せ、フレディ・フリーマン(ブレーブス)、マニー・マチャド(パドレス)とともにナショナル・リーグMVPのファイナリスト3名に名を連ねた。ベッツはレッドソックス時代の2018年にアメリカン・リーグMVPを受賞しており、両リーグでのMVP受賞となればフランク・ロビンソンに続いて史上2人目の快挙となる。

今季のベッツは55試合に出場して打率.292、16本塁打、39打点、10盗塁、OPS.927をマーク。64安打はリーグ10位タイ、47得点は同4位、打率は同16位、出塁率.366は同17位、長打率.562は同13位、盗塁は同5位タイ、本塁打は同3位タイの数字だった。

得点圏ではメジャー3位となる打率.439(41打数18安打)を記録し、7回以降の試合終盤の打席でも打率.343(70打数24安打)の好成績。走攻守に高い総合力を発揮し、データサイト「Baseball-Reference」が算出する総合指標WARではメジャートップとなる3.4をマークした。

1番打者として出塁率.383を記録し、ベッツが1番打者を務めた試合でドジャースは33勝9敗。また、ベッツが得点を記録した試合でドジャースは31勝5敗。要するに、ベッツのリードオフマンとしての働きぶりが7割超えの勝率をマークしたドジャースの勝敗に直結していた。

8月13日のパドレス戦では自身6度目の1試合3本塁打を達成し、ジョニー・マイズ、サミー・ソーサと並ぶメジャータイ記録。8月27日のジャイアンツ戦では通算1000安打も達成した。また、守備面でも俊足と強肩を武器に素晴らしい働きを見せ、リーグを跨いで5年連続5度目となるゴールドグラブ賞を受賞している。

最大のライバルになると見られるのが、全60試合に出場して打率.341、13本塁打、53打点、OPS1.102という素晴らしい成績を残したフリーマンだ。大手移籍情報サイト「MLB Trade Rumors」が実施している予想投票では、フリーマンが65%以上の得票率を記録して約28%のベッツ、約6%のマチャドを大きくリードしている。

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