小田急電鉄は4日、来春のダイヤ改正で平日、土休日ともに上下線の終電時刻を最大約20分繰り上げると発表した。最終列車が午前1時までに終着駅へ到着する形に変更し、併せて一部の始発時刻を繰り下げる。新型コロナウイルスの影響で深夜帯の利用者が急減したのを受け、終電から始発までの時間を延ばして保守点検や工事の業務効率を高める狙い。
小田原線下りは、新宿駅発の終電が小田原駅に到着する時間が約20分繰り上がる。向ケ丘遊園駅行きは約10分早まる。
江ノ島線下りは、相模大野駅発の終電が片瀬江ノ島駅に到着する時刻はほぼ現行通りだが、新宿駅から片瀬江ノ島駅へ向かう終電は約10分繰り上がる。
多摩線下りは、終電が唐木田駅に到着する時刻が約20分早まる。
また、一部列車の始発時刻が繰り下がるほか、行き先が変更となる。小田原線上りの小田原駅発の始発は新松田駅行きに変わり、約10分繰り下がる。
深夜帯の鉄道利用者は新型コロナの影響で急減している。小田急によると、9月の平日午前0時台は前年同月比でほぼ半減した。
ダイヤ改正の影響人員は上下線で計約1万2千人という。ダイヤの詳細は12月に公表する。
首都圏を走る在来線の終電を巡っては、JR東日本が来春に17路線で繰り上げを決めた。東急電鉄や京浜急行電鉄、相模鉄道も検討を進めている。