バウアーがクオリファイング・オファー拒否 争奪戦が本格スタート

元所属球団からクオリファイング・オファーを提示された選手は、日本時間11月12日までに受諾するか拒否するかを決める必要がある。しかし、トレバー・バウアーは決断までに長い時間を必要としなかったようだ。バウアーの代理人を務めるレイチェル・ルーバによると、バウアーはレッズからの同オファーを拒否することを決定。レッズを含め、バウアーの獲得に関心を持つすべてのチームと交渉を行う準備ができていることを明らかにした。

クオリファイング・オファーの金額は年俸上位125選手の平均により決定され、今オフは1890万ドルと定められている。同オファーを受諾した場合は1年契約での残留となり、同オファーを拒否して市場に出たうえで他球団と契約した場合、翌年のドラフトにおける指名権の獲得と喪失が発生する。

レッズは収益分配制度において収益分配金を受け取る側のチームであるため、バウアーが総額5000万ドル以上の契約を他球団と結んだ場合、2021年のドラフトにおいて1巡目と戦力均衡ラウンドAのあいだに補償指名権を得る。総額5000万ドル未満だった場合、得られる補償指名権は戦力均衡ラウンドBのあととなる。

今季のバウアーは11試合に先発して73イニングを投げ、5勝4敗、防御率1.73、100奪三振の好成績をマーク。最優秀防御率のタイトルを獲得し、ナショナル・リーグのサイ・ヤング賞のファイナリスト3名にも選ばれている。ブレーブスとのワイルドカード・シリーズ第1戦では、チームは延長戦の末にサヨナラ負けを喫したものの、8回途中まで被安打2、奪三振12、無四球、無失点という見事なピッチングを見せた。

メジャー30球団のみならず、日本プロ野球のチームからのオファーも検討することを明言しているバウアー。「厳冬」が予想される今オフだが、最大の注目株の1人である右腕をめぐってどんな争奪戦が繰り広げられることになるのだろうか。

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