クオリファイング・オファーへの対応が注目されるゴーズマン

今オフは6人の選手にクオリファイング・オファーが提示された。トレバー・バウアー、DJ・レメイヒュー、J・T・リアルミュート、ジョージ・スプリンガーの4人は同オファーを拒否することが確実視されているが、メッツから同オファーを提示されたマーカス・ストローマンとともに注目されているのがジャイアンツから同オファーを受けたケビン・ゴーズマンだ。1890万ドルという高額年俸を取るのか、あるいは同オファーを拒否したうえで複数年契約を狙うのか。決断が注目される。

現在29歳のゴーズマンは、今季12試合(うち10先発)に登板して59回2/3を投げ、3勝3敗、防御率3.62、79奪三振をマーク。昨季の防御率が5点台後半だったゴーズマンの復活の要因について、データサイト「FanGraphs」のジェイク・メールホットはフォーシームの平均球速が3年前の水準まで戻っていたこと、その結果としてフォーシームとスプリッターのコンビネーションが効果的だったことなどを挙げている。

ゴーズマンが来季も同様のパフォーマンスを見せられるのであれば、クオリファイング・オファーを受諾して来季は年俸1890万ドルでプレーし、1年後に改めて複数年契約を狙うこともできる。しかし、このやり方にはリスクも伴い、たとえば昨オフにツインズからの同オファーを受諾したジェイク・オドリッジは今季4試合しか登板できず、好条件の複数年契約どころか厳しいオフシーズンを強いられることになりそうだ。

「ジ・アスレチック」のアンドリュー・バガーリーによると、ジャイアンツとゴーズマンは双方が再契約に興味を持っているという。バガーリーは「ジャイアンツがゴーズマン以上の評価を与えている投手はバウアーだけ」と伝えており、大型契約が予想されるバウアーを回避してゴーズマンとの再契約を最優先で進める可能性もある。クオリファイング・オファーを拒否したうえでジャイアンツと複数年契約を結ぶのが最も現実的なシナリオとなるかもしれない。

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