今季限りで現役引退のゴードン Gグラブ賞8度は球団タイ記録

今季のゴールドグラブ賞の受賞者が日本時間11月4日に発表され、アメリカン・リーグの左翼手部門では今季限りでの現役引退を表明しているアレックス・ゴードン(ロイヤルズ)が選出された。ゴードンは4年連続8度目の受賞となり、二塁手として8度のゴールドグラブ賞に輝いたフランク・ホワイトと並ぶ球団タイ記録。「賞を獲得することが僕の目標ではなかった」と語ったゴードンだが、プロ1年目のコーチがホワイトだったという縁もあり、「彼と栄誉を分かち合えることを大切にしたい」と控えめに喜びを口にした。

ゴードンは今季限りでロイヤルズ一筋14シーズンのキャリアに幕を閉じた。大型三塁手として期待されながらも伸び悩み、2010年から左翼手へ転向したが、2010年から今季までの11シーズンで記録した102補殺は外野手としてメジャー最多の数字。ゴールドグラブ賞を受賞し、現役引退を後悔しているかと問われて「後悔はしていない。今年は受賞できると思っていなかった。素晴らしいニュースだし、他の年よりも驚いた」と語った。

なぜゴードンは驚いたのか。ゴードンによると、今季は「自分の思い通りにプレーすることができなかった」という。打撃不振の影響で規定打席にわずかに届かなかったこともあり、「望んでいたほど多くの試合に出られなかった」こともゴールドグラブ賞の選考に影響するのではないかと考えていたようだ。また、初受賞だった2011年を除き、過去に受賞した年は「受賞できるという手応えがあった」というが、今季は受賞できると思っていなかったようだ。

「Sportradar」の調査によると、現役ラストイヤーにゴールドグラブ賞を受賞した野手はゴードンが史上3人目。元ドジャースのウェス・パーカー(6年連続受賞のまま引退)と元パイレーツのロベルト・クレメンテ(12年連続受賞のまま事故死)がともに現役ラストイヤーの1972年に受賞しており、それ以来の快挙となった。

「トロフィールームの棚にもう1つ分だけスペースが残っていた。これでスペースが完全に埋まったから引退するタイミングだね」と語ったゴードン。2008年から今季まで背負い続けた背番号「4」は、ロイヤルズの永久欠番となることが有力視されている。

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