2年連続Gグラブ賞のウォンに少なくとも6球団が興味を示す

カージナルスから年俸1250万ドルの来季オプションを破棄されてフリーエージェントとなったコルテン・ウォンは、ナショナル・リーグの二塁手部門で2年連続2度目のゴールドグラブ賞を受賞した。「セントルイス・ポスト・ディスパッチ」のデリック・グールド記者によると、ウォンにはエンゼルスなど少なくとも6球団が興味を示しているという。ウォンはカージナルスの決断に落胆する一方で、コロナ禍における球団の財政事情にも理解を示し、カージナルスとの再契約交渉に前向きであることを明らかにした。

ウォンはカージナルスの来季オプション破棄という決断について「組織に心と魂を捧げたあと、腹にパンチを喰らったような感じ」と語った。メジャー有数の守備力を誇る二塁手には多くの球団が興味を示しているが、ウォンはカージナルスの財政事情に理解を示し、「契約を再構築することにはオープンだよ」とも話している。よって、カージナルスとウォンのあいだで、契約期間の後半に年俸が上昇するような複数年契約が結ばれる可能性は残されている。

ただし、カージナルスにどれだけの資金的な余裕があるかは不透明だ。年俸総額の削減を行うなかで、ヤディアー・モリーナ、アダム・ウェインライトの両ベテランとの再契約というミッションも残されており、ジョン・モゼリアック野球部門社長は難しい判断を強いられている。カージナルスがウォンとの再契約に向けた動きを見せない場合、ウォンが受けるショックの大きさは計り知れないが、そのような現実が待ち受けている可能性は十分にある。

今季のウォンは53試合に出場して打率.265、1本塁打、16打点、5盗塁、出塁率.350、OPS.675を記録。2年連続でゴールドグラブ賞を受賞したように、守備面では素晴らしい働きを見せたが、打撃面では打率.285、11本塁打、59打点、24盗塁、出塁率.361、OPS.784をマークした昨季から大きく成績を落としてしまった。

フリーエージェント市場において、DJ・レメイヒューに次いで2番目に優秀な二塁手という評価を受けているウォン。球団への愛着を口にしている好守の二塁手に対して、カージナルスはどんな動きを見せるのだろうか。

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