ドラフト3球団競合左腕に18年タイトルホルダーも…戦力外通告を受けた“大物選手”は?

巨人・藤岡貴裕【写真:荒川祐史】

巨人藤岡は11年ドラフトで3球団競合、DeNA石川は生え抜き16年だった

プロ野球の戦力外通告期間がスタートし、ここまで10球団が通告を行った。今季は新型コロナウイルス感染拡大による日程変更の影響で、日本シリーズ終了翌日までが通告期間となっている。

ここまで65人に戦力外通告が行われたが、そのリストの中にはファンに愛され、かつて球界を沸かせた選手たちが多くいる。まだ楽天、日本ハムからは発表されていないが、ここでは戦力外通告を受けたタイトルホルダーや生え抜き選手など“大物選手たち”を見ていきたい。

巨人・藤岡貴裕投手

藤岡は東洋大で東海大の菅野(巨人)、明大の野村(広島)とともに「大学ビッグ3」と呼ばれた。11年のドラフトで3球団の競合の末、ロッテにドラフト1位で入団。開幕ローテーション入りを果たし、1年目は6勝を挙げた。将来のエース候補と期待されながらも伸び悩み、18年7月に日本ハムにトレード移籍。昨年6月には巨人へ移籍したが、19年は1軍登板がなかった。今季は12試合登板し0勝0敗、防御率3.12だった。通算成績は178試合登板で21勝32敗、防御率4.14。

阪神・伊藤隼太外野手

伊藤は中京大中京高、慶大を経て11年ドラフト1巡目で入団。1年目から開幕スタメンを勝ち取り、同年9月にはプロ初本塁打となる満塁弾を放った。18年には自己最多96試合に出場したが、19年は1軍出場なかった。今年3月には藤浪、長坂とともに新型コロナウイルスに感染。今季の出場もなかった。通算成績は365試合で打率.240、10本塁打、59打点。

DeNA・石川雄洋内野手

石川は04年ドラフト6巡目で横浜入り。10年には自己最多の153安打をマークし、球団名がDeNAとなった12年には初代キャプテンを務めた。昨年8月に通算1000本安打を達成。チームの日本人野手最年長だった今季は若手の台頭もあり1軍出場がなかった。通算成績は1169試合で打率.256、1003安打、23本塁打、224打点。

ヤクルト・近藤一樹【写真:津高良和】

ヤクルト近藤は18年最優秀中継ぎ投手、ロッテ40歳細川はベストナインとGG賞を2度ずつ受賞

ヤクルト・近藤一樹投手

近藤は日大三で01年夏の甲子園優勝し、01年ドラフト7巡目で近鉄入り。03年に1軍デビューし、05年からオリックスでプレーし、16年途中にトレードでヤクルトへ移籍した。17年から3年連続50試合以上を投げて18年に35ホールドで最優秀中継ぎ投手のタイトルを獲得。今季は20試合登板、0勝1敗1セーブだった。通算成績は347試合で43勝57敗4セーブ、71ホールド、防御率4.50。

西武・多和田真三郎投手

15年ドラフト1位で西武に入団した多和田は18年に16勝を挙げて最多勝を獲得。昨季は開幕投手を務めたが1勝6敗と低調に終わり、12月に自律神経失調症を患っていることを公表。契約保留選手のまま病状の回復を待ち、今春キャンプには参加しなかった。7月30日に支配下選手契約を締結したが、1軍登板はなかった。球団は育成選手として再契約する見込みだ。通算成績は72試合登板、29勝21敗、防御率4.17。

ロッテ・内竜也投手

内は川崎工から03年ドラフト1位でロッテ入り。04年に1軍デビューした。右肩、右足首、右肘など多くの故障に悩まされながらも17年に16セーブ、18年に26セーブを挙げるなどして活躍した。19年から1軍登板がなかった。プロ通算は登板308試合で20勝12敗56セーブ、87ホールド、防御率3.33。

ロッテ・細川亨捕手

40歳の細川は青森大から01年ドラフト自由獲得枠で西武入り。ソフトバンク、楽天、ロッテと計4球団でプレーし、ベストナインとゴールデングラブ賞を2度ずつ受賞した。計5度の日本一を経験。昨季から在籍したロッテでは昨季31試合出場。今季は1軍出場がなかった。通算成績は1427試合で打率.203、680安打、84本塁打、367打点。(Full-Count編集部)

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