マレーシアで第3波到来 クアラルンプールもロックダウン @マレーシア【10月20日】 新型コロナウイルス 世界の反応・現地レポ

ボルネオ半島サバ州での選挙活動がきっかけ ムヒディン首相も濃厚接触者に認定

 マレーシアに新型コロナウイルスの第3波が到来している。クアラルンプールをじめ、セランゴール州、行政新首都のプトラジャヤも10月14~27日までエリアロックダウンされることが決定した。

 発端となったのは9月下旬にボルネオ半島のサバ州で行われた選挙活動だ。感染抑制のために政府が定めた標準運用手段(SOP)が遵守されておらず、また同時期にクラスターが発生したことから感染が拡大した。投票のためにサバ州を訪れた州外の人々が移動し、マレー半島でも一気に277人が感染する事態となった。新規感染者数は日を追うごとに増加し、10月5日には432人、6日には691人と、前回のロックダウン以降で最多となる数を記録した。サバ州を訪れていた閣僚がPCR検査を受けずにマレー半島に戻り、その後陽性が発覚したことで、ムヒディン首相も濃厚接触者に認定。14日間の自宅隔離措置を受けリモートで公務にあたる事態にも発展した。サバ州では13~26日まで州全体をロックダウンすることを決定し、他州からの出入りは禁止となっている。

 クアラルンプールではショッピングセンターのテナントや、ゴルフ場のスタッフを中心に感染が広がっている。10日には、従業員6000人を抱えるマレーシア最大規模のショッピングセンター『1UTAMA(ワンウタマ)』で従業員4人の感染が発覚。その後の検査により従業員100人以上が感染していたことが発覚したことにより、15日には全館閉鎖されることが決定した。多数の人が集まる地域だったことから、影響も大きい。筆者自身も、ワンウタマで発生したクラスターによる影響を受けた。クラスターが発生した期間にレッドゾーンを訪れていたことから、濃厚接触の疑いがあるとされた。政府がリリースしている感染者追跡アプリの健康プロフィールをアップデートしたことで発覚し、14日にわたって毎日健康状態をアプリ経由で送信しなければならない。

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