ロックダウンの延長が決定 @マレーシア【11月5日】 新型コロナウイルス 世界の反応・現地レポ

国産中古車の販売が拡大

 新型コロナ第3波に見舞われるマレーシアでは、クアラルンプール、セランゴール州、プトラジャヤで、発令中の「条件付き行動制限令(CMCO:緩和されたロックダウン)」が11月9日まで延長される。同エリアは経済の中心であるため、総人口の3分の2が影響を受ける見込みだ。

 10月23日には、感染者数が過去最高の1228人となっており、事態を重く見た首相が国王を訪問した。「緊急事態宣言」が発令されるとの憶測を呼んだが、24日にマレーシア9州のスルタン(州の王)の協議により、今回は発令を回避された。

 クアラルンプールでは勤務先からの証明書を保持している場合は通勤ができたが、感染拡大が収まらないため、政府が官民問わずに在宅勤務を推奨しはじめた。経済活動と感染症対策を同時に進めるため、感染者数やクラスターの発生状況に応じて、「完全封鎖(EMCO)」または「条件付き行動制限令(CMCO)」など、州や地域ごとにロックダウンのレベルを変えて対応するとしている。

 新型コロナ感染拡大の中、中古車市場が伸びている。公共交通機関の利用を避ける人が増加し、タクシーの稼働が減少したことや、9月末までローンの支払い猶予期間が設けられたことが主な理由だ。クアラルンプール市の中古車販売業者によれば、「今までは日本やEUの中古車が中心だったが、今は一番安い国産車が人気で入荷後すぐに売れる」という。昨年と比べて、20~30%の売り上げ増加となっているそうだ。

 11月には、マレーシア三大民族の1つインド系の人々、ヒンドゥー教徒にとって、一年で最も重要なイベント『Deepavali(ディーパバリまたはディーワーリー)』が行われる。『光の祭典』とも呼ばれ、例年は繁華街や商業施設などに装飾が施される。今年は、クアラルンプールと隣接のセランゴール州が、移動禁止であることなどが影響して縮小傾向だ。

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