手話講座スタート 聴覚障害への理解深める 諫早市消防団女性部

原田さん(右)の手話に合わせて、指を動かす女性部員=諫早市消防団本部

 防災活動に役立てようと、長崎県諫早市消防団女性部(原口由美子部長、13人)は5日、鷲崎町の市消防団本部で手話講座を始めた。3月まで計4回、障害のある講師から手話によるコミュニケーション方法を学ぶ。市によると、県内の女性消防団で初の試み。
 女性部は礼式訓練のほか、独居高齢者に防火を呼び掛ける訪問活動に取り組んでいる。同市は2018年4月、手話を必要とする人が使いやすい環境作りを進める手話言語条例を施行。市が学校などで実施している出前講座は延べ約1300人が参加した。
 今回は10月の出前講座をきっかけに、さらに詳しく手話を学び、聴覚障害への理解を深めようと企画。初回は、県ろうあ協会諫早支部の原田育子さんが物の形や動き、漢字の形が手話に由来する点を説明すると、部員9人はうなずきながら自身の名前や家族、数字を意味する手話に挑戦した。
 初めて手話を学ぶ堤佳代子さん(39)は「高齢者宅訪問で聴覚に障害のあるお年寄りと接する機会に生かしたい」と話した。

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