「90分の宇宙飛行」を目指すヴァージン・ギャラクティック社の宇宙服は、スポーツウェア・ブランド「UNDER ARMOUR(アンダーアーマー)」と提携して2019年に開発された。その画期的なデザインとは?
「宇宙へ行くなら、セクシーでなければならない」
「90分間の宇宙旅行」を開始する予定のヴァージン・ギャラクシー社の宇宙服は、人気のスポーツウェア・ブランド「UNDER ARMOUR(アンダーアーマー)」と提携して開発したハイテク製品だ。
ヴァージン・グループ会長で、ヴァージン・ギャラクティック社の創設者であるリチャード・ブランソン卿自身がモデルとなって発表されたのは、無重力な宇宙空間および離着陸の際にかかる強力なG(重力加速度)に対応し、かつ機動性にも優れたジャンプスーツ、ジャンプスーツの下に着るアンダーウェア、そしてブーツ。待望の宇宙服の映像はこちら。
ブランソン卿はテレビの会見中継でも「宇宙へ行くなら、セクシーでなければならない。高額な旅行だからね」と満面の笑みを見せ、人類初の宇宙旅行の開始に向けての意気込みを語っていた。
宇宙旅行のチケットに含まれるテーラーメイドの宇宙服
ヴァージン・ギャラクティック社の宇宙旅行90分間のチケットは、1名につき約25万ドル(約2700万円)だが、チケットにはこの宇宙服一式が含まれる。当然、乗客ひとりひとりの体型にあった宇宙服をテイラーメイドで作ってくれるうえ、乗客の名前と国の旗も入る。乗組員もこの宇宙服を着るという。すでに世界各国から約600人が同社の宇宙旅行を予約している。
ブランソン卿によると、現在ヴァージン・ギャラクティック社は、この宇宙旅行に向けて、米ニューメキシコ州のスペースポート・アメリカ(世界初の商業用宇宙港)で最後の仕上げをしているという。同社は宇宙旅行の開始に先駆けて2019年10月に株を公開し、米株式市場を騒がせた。
(2019年10月公開記事)