マイ・エコバッグより、さらに一歩進んだエコ袋とは?

 環境に配慮した日用品が市場に増えて来たアメリカでは、捨てずに何度も使用できるストローや、店で買い物をした際に自分のエコバッグを持参することなどが定着した。エコバッグはもちろん、そのバッグ中にいれる商品の小分けに使う袋も洗って何度も使えるものや、土に返せるコンポースト素材のものが増えている。

エコバッグの使用は当たり前。これからはエコ袋も持ち歩こう

 環境保全には後ろ向きという印象の強いアメリカだが、身の回りの小さなことから環境保全へ繋げようと訴える企業が次々と起業、地道な営業活動を続けて成果を出し始めている。

 たとえば、ネット・ゼロ・カンパニー(Net Zero Company)は、サステーナブルで便利な商品を開発販売している。世界中の海に浮かぶゴミの多くがプラスチック・ストローやビニール袋であることから、真っ先に再使用できるステンレス製ストロー(Stainless Steel Reusable Straw)を作って売り出し、注目された会社だ。

 同社はストローの他にも環境に配慮した様々な日用品を販売しているが、ストローに次いで注目を集めているのが、再使用できるエコ袋(Reusable Produce Bags)。これはスーパーマーケットなどへ持参するエコバックではなく、その一段階前に使用される袋、つまり鮮魚や肉などを買うときに入れる薄くて小さなビニール袋の代用品だ。

ビニール袋の代用品を提供するスーパーマーケットも登場

 「エコバックに加えて、エコ小袋まで持ち歩くのは、ちょっと……」という人に便利なのが、野菜や魚などを入れるビニールに「そっくり」でありながら、自然分解できるコンポースト素材から作られているエコ袋だ。

biodegradable bag

 全米展開する有名スーパーマーケットのTrader Joe’sやコープなどでは既に全店舗にこのコンポースタブル袋(biodegradable bag/生物分解性の袋とも呼ばれる)を設置し、客が無料で使えるようにしている。

 アメリカの家庭でもプラスティックを使った日用品をエコな商品に変えようとする人が少しずつ増え、アマゾンドットコムで「コンポースタブルなゴミ袋」と入れると550アイテムを超える商品が紹介される。以前はこれほどの商品数がなかったことを考えると、身の回りのことから出来ることを少しずつ、という動きは家庭でも徐々に広がっているようだ。

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