地球温暖化を食い止めろ! 世界各地で若者たちが一斉抗議行動

 世界中で異常気象が続く中、「何もしない大人たちに抗議する」活動を続けるスウェーデン人の少女に賛同し、世界各地の若者たちが2019年9月21日に一斉に抗議集会や行進を行った。

「私たちが世界の針路を変えよう」と訴える16歳の少女

 2019年9月21日(日本時間)、地球温暖化への具体的な対策を訴えるために、世界規模で一斉に抗議の集会や行進が行われた。アメリカのニューヨーク市では、この運動の中心的人物であるスウェーデン人のグレタ・トゥーンベリさん(16歳)が、「私たちが世界の針路を変えよう」とスピーチをし、約6万人の若者たちが集まった。

 ワシントンDCやシアトル市など全米各地の他都市でも大勢の学生が集まり、10万人以上が集まったオーストラリアのメルボルンや英国ロンドンをはじめ、スウェーデンやフランス、日本の複数の都市など世界各地で学生たちが声をあげて訴えた。

自分だけ逃げ切ろうとする大人たちへ「僕らにも未来を!」

 グレタ・トゥーンベリさんは、「気候変動への注意喚起」をするためにスウェーデン国会前に2週間も座り込みをして大人たちに行動しろと訴えたり、ヨットで大陸を横断したり、ダボス会議やTEDでもスピーチをするなど、精力的に活動を続けている。「大人たちは、異常な気候変動に対して無関心を装い続けているか、ほんの少しの努力しかしようとしません。事態は急を要するのに」などの発言が世界各地の若者の共感を呼び、世界規模の抗議開催へ繋がった。

 2019年9月21日はアメリカでは、トランプ大統領が排気ガスの規制を緩める決定を発表した日だったため、“You had a future and so should we!”(あなたが若いときには将来があった。僕たちにも未来はあるべきだ!)と、政治と経済を動かす大人たちへ訴える印象的なシュプレヒコールが繰り返された。

 若者たちの一斉抗議イベントは、世界の約150カ国で行われた。

(2019年9月公開記事)

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