イカメタルは鉛スッテと浮きスッテ(ドロッパー)を組み合わせた仕掛けを使い、ケンサキイカなどのツツイカを狙う釣りです。シンプルながらタナやアタリの取り方に繊細さが求められるため、同じ船でも釣果は雲泥の差…なんてことも。この記事では基本的な釣り方から、さらなる釣果をめざすためのコツを掲載します。
解説はイカメタルなら全国津々浦々オマカセ♪ な青木将晴さん
【Profile】
青木将晴(あおき・たかはる)
和歌山県在住。地の利を活かして中紀~南紀をホームフィールドに陸っぱりエギング、ティップラン、そしてイカメタルを探求。イカメタルに関しては日本海側にも精通。デュエル、ブラックライオンのテスターを務める。
イカメタルとは、イカに?
『鉛スッテ&ドロッパー』のシンプルなイカ釣りリグ
そもそもイカメタルというのはどのような仕掛けなのでしょうか。
青木「もともとはイカ漁で使っている漁具の『イカツノ』を起源としたものです。これをプラスチックで作ったものが『プラツノ』。この『プラツノ』がさらに発展したのがオモリも兼ねた『鉛スッテ』です」
青木「イカメタルも最初はこの鉛スッテだけで釣るものでした。そこにオモリなしのドロッパー(浮きスッテとも呼ばれる)をセットするのが、現在のイカメタルの定番リグです」
青木「鉛スッテの鉛=メタルと捉えているところから、この『イカメタル』という呼び名が定着したんだと思います。ハイシーズンは初夏~初秋ですが、黒潮の影響が大きい串本や尾鷲周辺ならば、2月でも釣ることができますよ」
イカメタルで釣れるイカとは、イカに?
青木「イカメタルのメインターゲットはケンサキイカで、地方によってはアカイカ、シロイカと、いろいろな呼び名があります。さらに姿形が良く似たスルメイカも混じることがありますね。これらの『ツツイカ類』を鉛スッテとドロッパー(浮きスッテ)で釣るのが、イカメタルです」
ゲームの対象として確立された『ツツイカ類』
もともとイカメタルは沖釣りでの人気ジャンルで、プラツノ&でかいオモリ、そして電動リールを使ってツツイカ類を狙うものでした。
しかし試行錯誤を重ねた結果、現代のイカメタルで狙うのは特にケンサキイカ(アカイカ)やスルメイカに変化。よりライトな装備で釣れることからさらなる人気を博しています。
イカメタルでの釣り方は、イカに?
では、肝心の釣り方をお願いします!
刻一刻と変わるタナを見極めるべし!
青木「大前提として、ナイトゲームになります。イカは基本的に夜行性なので、船に装備されている集魚灯を焚きながら行います。ただ、すぐにイカが集まってくるわけではないので、最初はボトム付近を探りつつ、徐々にタナを調整していきましょう」
イカメタルの基本は「上下アクション」で誘い「ステイ」で食わせる
青木「アクションは上下運動を繰り返しつつ、タイミングを見計らってステイさせる。このステイの時に、オモリが付いていないドロッパーがゆっくりと倒れ込むようにフォールし、そこにイカが抱き着くという流れです。できる限りフワっと動かしつつ、止める時はピタッと、がキモです」
青木「イカのアタリが集中するのはドロッパーの方ですが、鉛スッテにも当然アタリは出ます。水平気味にユラユラとフォールする喰わせ能力が高いモデルもありますので、メタルジグをアクションさせる感覚で誘ってみるのもアリでしょう」
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イカメタルでのアタリは「目」で取る
アタリはハッキリと手元に伝わるのでしょうか?
青木「アクションを止めている時にアタリは集中するので、リグの荷重が掛かっているティップがさらに絞り込まれたり、喰い上げた時は曲がりが戻る、ティップランのようなアタリが出ます。いずれにしても、手元に伝わる前にティップに動きが出るので、これを見ながらの『目感度』でのアタリ獲りがほとんどになります」
青木「場合によっては次のアクションで自動的に乗っている…なんてことも。そんな時は追いアワセをして、しっかりとカンナを掛けて下さい。あとは巻き上げてくるだけでOKです」
イカメタルで目指せ竿頭! 周りと差をつけるワンポイント
ワザとゆっくりファイトして群れの捕食スイッチを入れる
青木「ツツイカ類は1杯釣れると周りのイカにもスイッチが入るのか、船中でバタバタと釣れ続くんです。だから周りが釣れていない状況で自分が1杯掛けた場合は、わざとゆっくりファイトして他のイカの活性に火を点ける。こうすることで船中の釣果が劇的に変わります」
カラーより『当たり発光パターン』を見つけるべし!
青木「よく『オススメのカラーは?』と聞かれるんですが、個別のカラーよりは『発光の仕方』を目安に調整しています。例えばデュエルならば『夜光』『ブルー夜光』『紫外線発光』の3パターン。これらをローテーションさせて、その日の当たり発光パターンを見つけていきましょう!」