東急も来年3月に終電繰り上げ 全線で15~30分

東急東横線

 東急電鉄は10日、来年3月のダイヤ改正で、東急全線の終電時刻を15~30分繰り上げると発表した。詳細は12月に公表する。新型コロナウイルスの影響で深夜帯の利用者が減少したことを受け、終電から始発までの時間を延ばして保守点検などの作業効率を高める狙い。

 同社によると、東急線武蔵小杉駅と溝の口駅の午前0時台の利用状況はコロナショックの前後でほぼ半減した。近年はホームドアの設置駅数が右肩上がりに増えるなど、終電から始発までの限られた時間の中で設備維持や工事に充てる作業時間の確保が課題となっている。今回の終電繰り上げにより1日の作業時間を最大約30分、従来比で約2割増やすことができる。

 同社は同日、新型コロナの影響による長期的な鉄道利用者の減少を見据え、事業構造変革プランを発表。終電繰り上げのほか、運行ダイヤの適正化や安全性を確保した上でのワンマン運転拡大などを進める。

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