早岐瀬戸遺跡で石垣確認 発掘調査、現地説明会

埋め立て工事の護岸(石垣)について職員(中央)から説明を受ける参加者=佐世保市、早岐瀬戸遺跡

 長崎県埋蔵文化財センターはこのほど、江戸時代の町家跡や大量の陶磁器などが見つかった佐世保市早岐2丁目の早岐瀬戸遺跡で発掘調査の説明会を開き、埋め立て地の護岸の石垣が確認されたことなどを報告した。
 同センターは2019年度から河川改修工事に伴い調査を実施。遺跡がある早岐瀬戸は古くから水陸交通の要衝で、周辺には肥前陶磁器の積み出し港があったと考えられているという。
 遺跡の周辺では1653年に埋め立てが行われており、20年度の調査では工事の護岸(石垣)2基が見つかった。長さ約35メートル、高さは2メートルで干潟の上に石垣を築き、土地を広げていった様子がうかがえる。
 説明会に参加した近くに住む団体職員の男性(69)は「当時の技術や考え方に思いを巡らせることができ、調査の今後にも興味が湧く」と感想を述べた。

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