長崎県高校新人大会・剣道 島原が男女制す

【剣道男子団体決勝、長崎南山-島原】島原の副将安田が面を決める(左)、 【剣道女子団体準決勝、島原―西海学園】島原の副将井上が胴を狙う=諫早市森山スポーツ交流館

 長崎県高校新人大会は7、8日、各地で3競技が行われ、剣道団体は島原が男女優勝を果たした。男子は4年ぶり14度目、女子は3年連続12度目。個人の男子は小山颯(島原)、女子は生出琴華(同)が制して、団体と合わせて2冠を達成した。

◆昨年の雪辱を果たす
 男子団体決勝は、島原が昨年敗れた長崎南山に借りを返した。2月の九州選抜以来となる県レベル以上の大会で、しっかりと結果を出した選手たちに福田監督は「内容はまだまだだが、優勝までたどりつけたことは自信になる」と及第点を与えた。
 決勝で気を吐いたのは中堅小山、副将安田。0-0で出番が回ってきた小山は「自分が流れをつくる」と奮起し、面を決めてリードした。これで楽になった安田は序盤に小手で先行すると、終了間際には気迫の面を入れて2本勝ち。「大将(下田)の前に試合を決める」との目標を果たした。
 個人は小山が制し、下田、安田が2、3位。団体も1年生の先鋒小栁が準決勝までポイントを奪うなど層の厚さを見せた。昨季もメンバーだった安田は「うれしいが、全国選抜の県予選があるので気が抜けない」、小山も「目指す日本一へ全員で高め合っていく」と誓っていた。

◆先輩の思いも継いで
 女子団体は個人4強を独占した島原が3連覇を果たした。個々の力は十分でも、コロナ禍で公式戦の経験が少ない上に、メンバー5人中、3人が1年生。福田監督は「試合勘や経験が足りない中で、優勝を勝ち取れたことは今後につながる」とねぎらった。
 3年生の岩本、峯松ら好選手がそろっていた昨季。目標の日本一は射程圏内だったが、コロナ禍にそのチャンスを奪われた。新チームは、昨季からメンバー入りしていた生出ら2年生を中心に、先輩たちの思いも胸に始動した。
 今大会は本数勝ちの辛勝もあったが、決勝は粘る西陵を相手に地力を発揮。先鋒から1年生3人が1-1で回すと、副将井上が面2本を決め、大将生出が1本勝ちしてリードを守り切った。主将の生出は「3年生のためにも日本一を達成できるように、チームとしてもっと強くなる」と気持ちを新たにしていた。

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