IMSA:ナッセ&デラーニ組、2021年もAXRから参戦。助っ人はトヨタのコンウェイに

 フェリペ・ナッセとピポ・デラーニのブラジル人コンビが、2021年シーズンも引き続きアクション・エクスプレス・レーシング(AXR)からIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権のDPiクラスに参戦することが分かった。

 ウィレン・エンジニアリング・レーシングの名の下に31号車キャデラックDPi-V.Rを走らせるAXRは、今週末に行われる2020年最終戦セブリング12時間レースに先立ち来季のDPiプログラムを確認した。

 それによれば、チームはレギュラードライバーのラインアップを継続。デラーニと元F1ドライバーのナッセは2021年もチームメイトとして北米の耐久シリーズを戦っていくことになった。

 一方AXRは、デイトナ24時間、セブリング12時間など4つの耐久レースからなるミシュラン・エンデュランスカップに参加する第3ドライバーにTOYOTA GAZOO Racing WECチームで活躍するマイク・コンウェイを招聘した。過去に複数回ブラジル人コンビとキャデラックをシェアしているコンウェイは、今季その役目を果たしていたフィリペ・アルバカーキの後任としてチーム復帰を果たすことになる。

「2021年シーズンに向け、今年と同じフルタイムドライバーのラインナップが戻ってくることを発表できて、とてもうれしく思う」と語るのは、チームマネージャーのゲイリー・ネルソン。

「我々のチームは”テクニカル的にもメカニカル的にも優れたスタッフが揃っており、ドライバーとのコミュニケーションも良好だ。レースでは人の移動が多いため、このような“コア”を維持することが成功の鍵のひとつなんだ」

「フェリペとピポはその中核となる存在だ。ふたりともスピードがあり、トラックの内外でお互いを補完しあっている」

「彼らは勝つために必要なことをすることにコミットしており、たとえ我々が勝てないときでも、トラック上で獲得できる最良のポジションを持ち帰ってくれるんだ」

 そんなふたりと長距離イベントで共闘するコンウェイのチーム復帰は、アルバカーキが来年、ウェイン・テイラー・レーシングのアキュラARX-05でリッキー・テイラーと合流することが内定しているなかで決定した。

 継続参戦が決まったナッセは次のように述べた。
 
「2021年シーズンの競争はまた厳しいものになるだろう。しかし、来シーズンも(今季と同様に)チャンピオン争いができる最高のポジションにいると確信している」

「ピポは素晴らしいチームメイトだよ。彼とは仕事がしやすいし、マシンのセットアップでも好みが似ているんだ」

「また、マイク(・コンウェイ)の復帰を歓迎するよ。来年1月のデイトナで優勝を掴み取ることを皮切りに、タフなシーズンになるだろう!」

 デラーニは「2019年にチームに加わって以来、セブリング12時間での勝利や昨年のエンデュランスカップ王者獲得など大きな成功を収めてきた」とコメント。

「僕はこのグループがすべてのレースでみせるプロ意識の高さに、いまでも驚かされる」

「さらなる勝利とチャンピオンシップを目指して戦うチームとマシンが揃っている。そんな環境で、次のシーズンに向けて準備ができるのは喜ばしいことだよ」

ウィレン・エンジニアリング・レーシング(アクション・エクスプレス・レーシング)の31号車キャデラックDPi-V.R

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