7カ月ぶりに外国人観光客受け入れを再開 @タイ・バンコク【11月5日】 新型コロナウイルス世界の反応・現地レポ

▲バンコクにあるスワンナプーム国際空港がにぎやかになるのは、来年以降のようだ。 再開初日には中国から20人が入国、日本は対象外

3月から非常事態宣言が続くタイで、外国人観光客の受け入れに向けた動きが加速している。10月20日、タイ政府が特別観光ビザ(STV)の新設を発表。7カ月ぶりとなる外国人観光客の受け入れを再開した。受け入れが再開となった20日には中国からSTV保持者およそ40人が入国した。

タイは観光収入が多いことから、これまでも経済活性化のためにビザ免除などを実施することがあった。政府としては今回の措置で海外富裕層の誘致につなげ、低迷する観光産業の活性化につなげる狙いがある。

 今回新設されたSTVは、保健省が毎月15・30日に発表する感染「低」リスク国を対象に実施するものだ。20日の発表時点では台湾、香港、中国、韓国、マカオ、スウェーデン、フィンランド、デンマーク、ノルウェー、スイス、オーストラリア、シンガポール、ニュージーランドが対象となった。当初は日本も含まれていたが、10月末に保健省が日本を「中」リスク国に分類したことから、除外された。

 STVでは、通常の観光ビザの滞在期間が60日のところ、最大で270日滞在することが可能になる。取得には、申請者が新型コロナに感染していない証明を出す必要がある他、14日間の自主隔離が義務付けられる。また、滞在期間中は毎月50万バーツ(約175万円)以上の預金残高があることを証明する必要もある。

 だが、タイ国内ではSTV新設に対して批判的な意見も少なくない。申請には資金的に高いハードルが敷かれるため、実際に申請するのはごく一部の富裕層に限られるとみられる。

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