砕氷船3代目ガリンコ号、横浜寄港 紋別観光PR

横浜港に寄港した流氷観光船「ガリンコ号Ⅲ IMERU」=横浜市中区

 巨大ローターで流氷を砕きながら進む流氷観光船「ガリンコ号Ⅲ IMERU」(370トン)が横浜港に寄港し、12日に関係者向けの内覧会が開かれた。砕氷船の横浜寄港は2003年の「ガリンコ号Ⅱ」(150トン)以来17年ぶり。市民らは、厳冬のオホーツク海で活躍する船を興味深そうに見入っていた。

 運航するオホーツク・ガリンコタワー(北海道紋別市)によると「ガリンコ」は厚い氷を砕く音で、「IMERU(イメル)」はアイヌ語で「光」を意味する。3代目の新造船で今月5日に大分県の造船所を出発、約2週間かけて紋別への回航途中で横浜に立ち寄った。

 全長45.5メートル、幅8.5メートル。船首に一対で流氷を砕いたりかき分けたりするローター「アルキメディアン・スクリュー」を備えているのが特徴。タグボートに用いられる「Zペラ」を採用するなど航行性能が向上した。旅客定員は235人で、2代目より128席多くなった。来年1月9日にデビューする。

 内覧会では紋別市の宮川良一市長があいさつし、紋別観光をアピール。02年に横浜などに姿を見せたアゴヒゲアザラシのファンでつくる「タマちゃんを見守る会」のメンバー15人も訪れ、会長の相沢亮治さん(79)は「タマちゃんの古里、オホーツク海の紋別と横浜の縁をこれからも大切にしたい」と山井茂船長(67)と話していた。

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