全国で失業者7万人超え…深刻な新型コロナ雇い止め問題

TOKYO MX(地上波9ch)朝のニュース生番組「モーニングCROSS」(毎週月~金曜7:00~)。11月10日(火)放送の「ニュースランキング」のコーナーでは、「新型コロナによる失業者」について意見を交わしました。

◆新型コロナによる失業者が全国で7万人突破

新型コロナウイルスの影響で仕事を失った人が、見込みも含め全国で7万人を超えたことが厚生労働省の調査でわかりました。これはハローワークを通じて調査した数字で、仕事を失った人は実際にはさらに多いと見られ、厚生労働省は再就職に向けた支援を進めています。また、パートやアルバイトなど非正規雇用で働く人は、5月25日から10月30日までの間で見込みも含め3万人を超えているということです。

主に男性からの関心が高く、年代が上がるにつれて注目度も上昇したこのニュース。深刻な失業者問題に心を痛めるショートショート作家の田丸雅智さんは、幸いにも身近なところに失業者はいないものの、不動産関係の友人からよく聞くのは「失業して家賃が払えない」という声。

しかも、給付金や助成金を申請しても「満額支払われない方が、少なくない数いる」とも。そうなると家賃を払うことが困難になるのも当然で、「衣食住のなかの住が脅かされる、生活の基盤が緩むとその日を生き延びることに精一杯で、余白や余力がなくなる。そうなると殺伐としていく悪循環」と意見し、「本当にどうすればいいのか」と頭を悩ませます。

また、立命館大学准教授で社会学者の富永京子さんも「自助とか言っている場合じゃないという感じがする」と危機感を募らせます。

◆現実問題としてどうすればいいのか…

つい先日、アメリカのファイザー社のワクチンが90%を超える有効性が確認されたとの報道がありましたが、MCの堀潤は「ワクチン開発が進み、投入されれば少し光は見えてくる」と先行きを予見しつつ、社会が立ち直る再建時には「氷河期世代のように取り残される世代がまた生まれるのではないか」と危惧。

そんな堀の懸念に対し、富永さんは「氷河期世代に関して言えば、リアルタイムでのケアはできていなかった」と指摘し、「ここまで利害が多様化すると、ある世代、ある属性の人を特定的に救うことに対し、今までより支持が得られにくい可能性がある」と言います。とはいえ、就職活動中の学生などは現実問題として大変な状況下とあって、「きちんとした支援をお願いしたい」と訴えます。

番組Twitterには「失業者7万人超のニュース、反応しているのが世代が上になるにつれて多いのがまた厳しいな……」というツイートが寄せられ、「そうなんですよね」と堀も納得の様子。そして、コロナ禍中にAI化や効率化が進むと戻る場所がなくなってしまう人たちがいることを不安視します。

するとキャスターの宮瀬茉祐子も政府の就職支援に対し、「デジタル化を進めていくのであれば、そこにマッチする職業支援を行うと同時に、その間も給付金を用意するなど、ダブルの支援、政策をしてほしい」と望んでいました。

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<番組概要>
番組名:モーニングCROSS
放送日時:毎週月~金曜 7:00~8:00 「エムキャス」でも同時配信
レギュラー出演者:堀潤、宮瀬茉祐子
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/morning_cross/
番組Twitter:@morning_cross

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