高倉健さん忘れない 交流あった石垣・富野小中、七回忌に黄色いハンカチ

 【石垣】2014年に亡くなった日本映画界を代表する俳優・高倉健さんの命日の10日、高倉さんと交流のあった石垣市立富野小中学校(宮川るり子校長、全校児童・生徒15人)が、「高倉健さんをしのぶ会」を開いた。高倉さんの代表作である「幸福の黄色いハンカチ」にちなみ、黄色いハンカチ100枚を校庭に掲げ、七回忌を迎えた高倉さんの冥福を祈り「思いを受け継ぐ」との気持ちを共有した。

 高倉さんと富野小中の交流は高倉さんが1999年に石垣島を訪れた際、たまたま立ち寄った同校の運動会を見たのがきっかけ。地域の高齢者らも一緒になって楽しむ光景に感激した高倉さんが、その体験をラジオで話したほか、同校に直筆の手紙や双眼鏡などを贈った。

 しのぶ会では、高倉さんが同校について語ったラジオ音源を流すなどして、宮川校長が同校との関わりを紹介。高倉さんの言葉を引きながら「感謝の気持ちを忘れずに人と人とのつながりを大事にして、思いやりのある人になってほしい」と呼び掛けた。

 山中悠琉(はる)さん=小4=は「何十年も前に深い関わりがあることが分かった。黄色いハンカチを掲げることができて良かった」とあいさつ。徳琉歌(るか)さん=中3=は「高倉さんが来たということを一生忘れないようにしたい」と話した。

 同校では毎年、高倉さんの命日前後に追悼集会を開いているが、今年は七回忌でもあるため規模を拡大して行った。三回忌以来となる黄色いハンカチの掲揚をしたほか、横断幕やのぼりも作成した。ハンカチは今月いっぱい校庭に掲げるという。

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