VRで匠の技伝承、植物由来のスノボワックス… 川崎「ものづくり」8ブランド認定

 川崎市内の中小製造業が生み出す技術や製品を認定する「川崎ものづくりブランド」の第17回認定式が12日、市役所で行われ、ガラス切りやリユース鉛蓄電池など新たに8件が認定された。これで認定は計106件となった。

 8件は中小企業ならではの独自性がある新技術や製品。「ACW-DEEP」の「AVRシステム」は、仮想現実(VR)で実写とバーチャルの立体画像を映し出すことで機械操作や危機回避のトレーニングができ、“匠(たくみ)の技”の伝承ができる。「成光工業」の「G-SLIDE WAXシリーズ」は、植物素材由来のスキー・スノーボード用ワックスで、トップレベルの競技用性能と環境保全が両立できる。

 選定に当たった同ブランド推進協議会の草壁悟朗会長(川崎商工会議所会頭)は「新型コロナウイルスでさまざまな制約を受ける中、企業が果敢にチャレンジしている」と評価。福田紀彦市長は「毎回、こんなニーズ、技術があるのかと感動する。認定製品を行政や金融機関が支援し、世界に向けて発信していくことが重要」と話した。

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