ホークス中村晃が2打席連続2ランで文句なしのMVP 「ナオの負けを消すんだ」

CSのMVPに輝いたソフトバンク・中村晃【写真:荒川祐史】

ポストシーズンに強い理由は「割り切りがうまくできるから」

■ソフトバンク 6-4 ロッテ(CS・15日・PayPayドーム)

ソフトバンクは15日、本拠地PayPayドームで行われたロッテとの「パーソル クライマックスシリーズ パ」第2戦を6-4で勝利し4年連続の日本シリーズ進出を決めた。2打席連続の2ランを放った中村晃外野手がCSのMVPに輝き、同シリーズの優勝会見で満面の笑顔を見せた。

シリーズMVPという立場で優勝会見に登場した中村晃。試合を決定付けた2打席連発に「プロになってからはないでしょう。1試合2本はありますけど」と振り返った。2回には3点のビハインドから1点差に迫る2ラン、そして続く4回裏には一気に逆転する2ラン。昨年のCSファイナルステージで1試合3本塁打6打点をマークした今宮健太に匹敵する活躍だった。

「出来過ぎですよ」としながらも、心の中には先発の東浜を思いやる気持ちがあった。立ち上がりから3失点という苦しいピッチングとなった右腕に対して「ナオが一番悔しいと思うので、何とかナオの負けを消すんだという思いがありました」と語り、2本目の逆転弾の後ベンチに戻ってからは東浜に「ありがとうございます」と感謝されたことも明かした。

日本シリーズへ「僕らは挑戦していくつもりで、挑戦者という意識を持って戦いたい」

2014年の阪神との日本シリーズでのサヨナラ弾をはじめ、一昨年のCSファーストステージ(対日本ハム)では2本、昨年のCSではファイナル第2戦で2ランなど、ポストシーズンは7年連続で本塁打を記録している。

ある意味“短期決戦の鬼”ともいえる成績を残せる理由を「一度(シーズンの成績の)数字がゼロになりますからね。割り切りがうまくできるからだと思います」と自己分析。「シングルヒット1本でもどこで打つのか、勝ちに繋がる一打が大事」と言い切る。

CS突破に関しては「ホッとした部分もありますし、次のステージに進める喜びもあります」と安堵。シリーズの相手は昨年4連勝した巨人だが「ジャイアンツもやり返すつもりでくるでしょうし、僕らは挑戦していくつもりで、挑戦者という意識を持って戦いたいです」と謙虚に語っていた。(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)

© 株式会社Creative2